ゲイとして生きる君へ

中学時代に同性愛に目覚めカミングアウトしてました。現在は隠れゲイ@福岡。過去の思い出や現在のことを綴っていきます。

同性愛者と断捨離の相性について

 ボクは基本的に物を持たない。

 少し前に引っ越したけど、一時間もあれば引っ越しの準備が全て終わってしまった。シェアハウスまではいかなくて賃貸アパートだ。交通の便がいい場所に住んでいるので、車は持っていない。どうしても車が必要な時は、レンタカーで済ませている。ボクが死んでも恐らく役所に死亡届を出して、賃貸アパートと銀行口座とクレジットカードと携帯電話の解約くらいで全ての後始末が終わりそうだ。

 ボクの職場の机の上も引き出しの中も最低限の物しかないので、同僚からは変人扱いされている。

「神原さんってミニマリストですか?」
「いや〜捨てすぎて嫁も子供もできる前から断捨離しちゃったよ」

 そう言っては同僚からは呆れられている。

 最近では本屋に断捨離専用のコーナーまで存在している。でもボクは断捨離という言葉が出て来る前からこんな状態だった。もともと実家の両親もあまり物を持っておらず、そんな環境で育てられた影響もあるけど、ボクがこんな状態になってしまったのは大学二年生からだった。詳しくは過去の記事に書いてるけど、同性愛者として生きていくと決めた時期からだった。

 

 日本で同性愛者として生きていても、結婚もできないだろうし、子供を作ることもない。普通の人生を諦めた時からだった。同僚に言ってる「嫁も子供もできる前から断捨離しちゃったよ」という言葉もあながち嘘ではないと思う。いつか年をとって物を残して死んでいっても邪魔なだけだし、それなら不必要な物はなるべく持たないようにしようと考えるようになった。物を買うときも使いやすいかを考慮しているが、捨てやすいかも考慮して買っている。ボクみたいな考え方をしている同性愛者は結構いるのではないかと思うのだが未だに出会ったことがなく、同性愛者仲間からも変人扱いされるようになってしまった。同性愛者にとって断捨離やミニマリストといった考えは相性がよいとは思っているのだが……

 こんな人生だけど、特に悲観しているわけではなく、それはそれで楽しんで生きている。

そろそろ熊本地震から一年経つけど

前職のノンケ友人(村上)との会話でカミングアウト済み関係です

神原:そろそろ熊本で地震が発生してから一年になるね。

村上:四月十四日に発生したから、あと一週間後だね。

神原:ボクは福岡に住んでるからかなり揺れたよ。NHKの緊急地震速報の音が鳴った瞬間に、アパートの電気が瞬停したから「ヤバイ!近場で地震だ」って思ったら、すぐに揺れ始めたよ。

村上:俺も似たような感じだった。マンションの上層階に住んでた知り合いは、食器棚から皿が飛び出して全滅したらしい。数日かけて後片付けしたってぼやいてた。

神原:ボクにとって絶対に忘れられないのは、地震があって三分後ぐらいに友人から安否確認の電話があったことだよ。

村上:君にそんな奇特な友人がいたとは知らなかった。

神原:三年間くらい一緒に仕事した仲なんだけど、現在は退職して他県にいる友人なんだ。

村上:もしかしてその友人のこと好きだったの?

神原:うん!大好きだった。でも会った時から結婚してたし子供もいたからね。だから目の保養にして我慢してた。真っ先に電話をくれた時は、思わず告白してしまいそうになった。

村上:既婚者相手に告白はするなよ  ( ` ・ ω ・ ´ )

神原:ボクの安否確認が終わった後は、彼が職場の愚痴をこぼし始めて「あぁ〜この人は相変わらず可愛いな〜」って思ったよ。

村上:職場の愚痴をこぼすのが可愛くて堪らないのか……不思議でしょうがいない。

神原:電話で「神原さんは誰よりも俺のことを知ってるから分かってくれると思うけどさ」とか言われた日には、嬉しくてたまらなかったね。「ずっと君のことが好きだったから毎日観察してたし、ボクの方が奥様より君の事を理解してるよ」とか言いそうになるのを必死に抑えてたよ。電話を続けてると「やっぱり神原さんは俺のこと一番理解してくれるよね」って言われて最高に幸せだった。「君のこと一番理解してるからボクの嫁になれよ」って言いたくてたまらなかったよ。その友人と話してる最中に、親や職場の上司が安否確認のために何回も電話が入ってたけど無視して三十分近く会話してしまった。ずっと激しい余震が続いてて揺れてたから、命の危険を感じながら電話してたよ。

村上:熊本が大変なことになってる最中に幸せの絶頂だったんだ。

神原:うん……後から熊本の状態を知って反省してます。

村上:ちなみに俺は君の事を心配してなかったから電話もメールもしなかったよ ( ̄▽ ̄)

神原:そうだね……連絡があるのを期待してたのに、こっちから連絡入れるまでなかったね (´;ω;`)

同性愛者としての初体験<11>

「とりあえず布団をひいて電気を消さない?」

 ボクの言葉にヒロト君は頷い抱きしめていた体を離した。ボクは急いで敷布団とタオルケットを押入れから出してひいた。そして天井の電気を豆電球にした。そしてお互い苦笑いしながら服を着たまま抱きしめ合った。

「暖かくて気持ちがいい」

 ヒロト君は気持ちよさそうに抱きついていた。ボクらは布団に寝転がった。「そうだね」と相槌をうった。さてこれからどうしようかと考えていると、ヒロト君がボクの上半身を触ってきた。

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職場でのLGBT配慮について

「そろそろあいつもゲイって打ち明けてくれないかな」

 ボクのことを言われたのかと思って「ドキッ」とした。その日、ボクの部署の上司(Uさん)と他部署の上司(Yさん)との三人で飲みに来ていた。冒頭の発言は他部署の上司のYさんである。

「あぁ・・・K君のことでしょ?」

ボクの上司であるUさんが名前を出した。

「そうなんだよ。同年代の同僚にはゲイだって認めてるらしいだけど、上司の俺には打ち明けてくれないから配慮もできない」

 その場の席ではボクが一番下っ端だった。ボクは焼酎の水割りを作る係に専念することにして話の成り行きを見守ることにした。

「同僚には男性用のトイレや更衣室を使用するが嫌だって文句を言ってるみたいでさ、あいつも俺との面談でゲイだから配慮してくださいって相談してくれれば、こちらも打つ手があるんだけど」

 さっきから話に出ているK君はボクの会社の他部署にいる社員である。入社して数ヶ月経ったある日、ボクはK君を職場ではじめて見かけた。

「○○君、髪を切ったんだ可愛いね」

 そう同僚の男性社員に言っていた。喋り方や仕草は女性的で、一目見ただけで、K君がゲイだと判別できた。

 YさんとUさんの会話は続いていた。

「同僚の女性の反応はどうなんですか?」

「うちは職種がらLGBTには理解があるから、K君が女性用の更衣室やトイレを使っても気にしないらしいよ」

「なるほどね」

「相談さえしてくれれば、こちらも動けるんだけど、俺に対して直接相談してくれないから動けないんだよ。そうは言ってもK君が打ち明けてくれてないのに、こちらから指摘して動くこともできないよ」

「まぁ・・・相談はしにくいよね」

 K君がゲイなのは職場の全ての同僚が知っていた。それに対してボクはゲイであることを隠して生きていた。まさか一緒に話を聞いている人間もゲイとは思ってないんだろうと二人の話を聞いていた。その後も二人はK君の扱いについて真剣に討論をしていた。ボクは自分の職場がLGBTに対する配慮をきちんとしてくれることに感心して聞いていた。でもボクは同僚にカミングアウトすることはないだろう。

 数ヶ月後、ボクは上司のUさんとの面談をしていた。面談も終盤にさしかかった頃、なぜかボクの結婚について話題が及んだ。

「神原も早く結婚しないとホモって間違われるぞ。俺も三十歳中盤で結婚したけど、周りからホモじゃないか?って言われて嫌だったよ。だから早く結婚しろよ」

「はぁ・・・でも相手がいないですし、ボクは一人でなんでもできるので・・・」

 ボクは苦笑いをしながら答えた。「ホモって間違われるも何も本気でホモなんだけど」「そりゃホモでもないのに、間違えられたら嫌だろうな」と心の中で思っていた。上司のUさんは善意で忠告してくれているのが分かっているので、嫌な気分はしなかった。ただ少し面白かった。

 管理職の皆様。

 職場でLGBTについて話す際、意外と彼らは身近にいる可能性があります。気おつけてください。

同性愛者としての初体験<10>

「ねぇ・・・本でも読む?」

 話す内容が思いつかなかったボクは棚から二冊の本を渡した。少し前に本屋で買った同性愛をテーマにした本だ。ノンケの友人には読ませることはできないがヒロト君は別だ。ボクらは床に座った。ヒロト君は受け取った本のページをペラペラめくりながら言った。

「俺も本屋でこの手の本を読んだことがあるけど、小難しいことばかり書いてるよね」

「同感」

 やっぱり現実的な内容じゃないよなとボクも思っていた。恥ずかしいのかボクの顔を見ないで本を読みながら言った。

「神原さんってタチとウケとリバどっち?」 

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ゲイから見た宅配男子の考察

前職のノンケ友人(村上)との会話でカミングアウト済み関係です

神原:もうAmazonなしでは生きていけない。最近は、本や家電だけでなく食品もAmazonで注文して買ってる。

村上:俺も本やゲームくらいならAmazonを使うけど。君は食品まで手を出しているのか。そんな人がいるからクロネコとか宅配業者が悲惨なことになるんだよ。

神原:ボクってエレベーターなしの4階建てのアパートに住んでるんだけど、水2リットルのボトル12本入りを配達させた時は流石に悪い気がして控えたよ。合計24キロの水を汗だくになって運んでくれたからね。それで不在だったらボクならキレるだろうね。Amazonの宅配は、佐川急便の時代もあったけど大半がクロネコヤマトが運ぶようになったんだよね。ちなみに書籍に関しては、郵便局が多いね。

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同性愛者としての初体験<9>

「じゃあ神原さんの家でしようか?」

 その言葉をきっかけにボクらは店を出ることにした。店を出てからタクシー捕まえて、ボクはタクシー運転手に行き先を告げた。運転手がいる手前、ボクらは同性愛に関する話題を避けて会話していた。友達のように話してるボクらが、同性愛者で今から肉体関係を結ぶことになるなんて、この運転手も夢にも思わないんだろうなと思いながら話していた。

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