サイト案内

このサイトについて このサイトの更新は不定期です。 過去に書いた文章の多くは章立てになっています。 画面上の「目次」から読んでください。 私としては1つ1つの言葉や文章ではなく、 このサイトに書いている文章全体の流れ「文脈」から 何かを感じ取って…

問いに問われる永続性<1>

水俣病 小学校時代。学校の視聴覚室に集って映像を見た記憶がある。全身が痙攣している患者の映像を見た。単純に「恐い」と感じた。それから高学年になっていく中で、授業では『四大公害』の一つと簡単な説明がされるだけだった。試験では、ただ「水俣病」と…

ゲイとして生きる君へ

ある人に伝えたいことがあります。 その人が誰かは書きません。ただ、その人に宛てて文章を書きたいと思いました。 僕とあなたは文章に書かれた言葉を通して繋がっている関係です。 あなたの年齢は知らないけど、僕より若いことは知っています。僕があなたに…

言葉の力<18>

そもそも何故、僕は文章を書き始めたのだろう? ゲイとして生きていく中、自分なりの問いかけがあって、それに対する答えを探そうと書き始めたのだった。更に言えば、そもそも文章を書くという選択したのは、子供の頃から言葉について興味があったからだ。 …

言葉の力<17>

人間が言葉を使っているのではなく、言葉が人間を使っている。 この言葉を読んで「この人は何を言ってるんだろう?」って思う人が多いだろうが、この事実に気がついてから周囲の人たちを見ていると、言葉が人間を動かしている様が手に取るように分かった。言…

言葉の力<16>

言葉が人間を使っている。 この章の冒頭に書いた「この目の前にある言葉は、僕が本当に書いたものなんだろうか?」という問いに対する答えだ。 その事実に気がついたとき、ただ笑ってしまった。それ以外に反応のしようがなかった。子供の頃から、「言葉と意…

言葉の力<15>

このサイトで文章を書き始めてから痛感したことがある。 それは本当のことは書けないということだ。 このサイトでは過去の出来事を多く書いている。小学時代、中学時代、高校時代、大学時代、社会人時代と振り返ってきた。僕は割と記憶力がいい方だ。それで…

言葉の力<14>

僕が付き合っている人は繊細だ。 ある日、突然に心が沈むことがある。大体は一日もすれば元に戻ることが多いけど、元に戻った後は、それまで沈んでいた時間を取り戻すかのように動き出す。気分が沈んでいる時は、怒るとか泣くとか感情の起伏が激しい。 そう…

言葉の力<13>

詩は言葉が「量的」なものではなく「質的」なものだと気がつかせてくれた。 小学時代。歌詞カードを読むのが好きだった。それが高じたのか中学時代から「詩」を読むようになった。あの頃、知らない言葉を覚えるのが楽しくて、授業中によく辞書を読んでいた。…

言葉の力<12>

初めて自由に文章を書いたのは高校時代だった。 学校からの課題としてテーマを決められた作文のようなものではなくという意味での自由だが、A4一枚の用紙が渡されて自由に書いていいというものだった。それをまとめて一冊の文集にして生徒一人一人に配布し…

言葉の力<11>

僕は言葉をどう使っていけばいいんだろう? そんなことを高校時代の中盤から後半にかけて考えていた。その間に起こったことは過去の文章に書いた[※1]. 言葉は使う人の精神そのものだ。誰かに向かって「キモい」や「死ね」といった言葉は、言葉を向けた相手だ…

言葉の力<9>ー2

誕生日の少し前に、彼から「誕生日プレゼントは何が欲しい?」と質問された。 僕は「真理」と答えた。 これは冗談ではなく本心で言っている。正確には「欲しい」というよりは「知りたい」と言うべきかもしれないが、僕はこれといって目に見えるもので欲しい…

言葉の力<10>

2020年1月4日。このサイト上に前回書いた文章を投稿してから「ある人」が書いた本を読み始めた。 その人が書いた本を初めて読んだのはちょうど1年前の2019年初め。「自分が言葉を使って書いたのだろうか?」という問いについて考えている途中に出会った。た…

言葉の力<9>

以前、NHKでLGBTをテーマにした番組が放送されていた。その番組の内容自体は、そこまで興味が無かったのだけれど、『薔薇族』という雑誌について説明が流れる途中で、思わずリモコンを手にして一時停止ボタンを押してしまった。 テレビ画面には、その雑誌の…

言葉の力<8>

全ての人に共通している点。それこそが人間として本質的なものなのではないだろうか。本質的なことは、自分という一人の人間を超えて全ての人に共通しているからこそ価値があるのではないだろうか。 全ての人に共通している点とは、「生きていること」だった…

言葉の力<7>

2年くらい前だったろうか、ゲイの方から「モテようと努力しないんですか?」とネット上で質問された。正確に覚えていないのだれけど、確かそんな感じのニュアンスで言われたはずだ。その言葉を聞いて「この人は何を言ってるんだろう?」とポカーンとしてしま…

言葉の力<6>

この「分からない」から「分かる」へと変化する感覚。 長い時は、数年どころか数十年かかることがある。 つい先日も経験したのだが、中学時代に読んで、ずっと「分からない」と考え続けてきた詩があった。一か月前の朝、仕事場に歩いて向かう途中、ふと頭の…

言葉の力<5>

僕の中で中学時代から高校時代にかけて「言葉の解釈の多様性」が楽しくてしょうがない時期だった。 現代文と古文以外の授業は、ほとんど聞いていなかった。それ以外の授業では、家から持ってきた本を教科書とノートの隙間に挟んで隠しながら読んでいた。おか…

言葉の力<4>

この『with』という曲。 山田洋次監督の『息子』という映画のイメージソングとして起用されている。CDの発売日と映画の公開日から比較して、最初に曲が作られてから、その後に監督本人なのか制作の関係者の誰かが曲を聴いてイメージソングとして起用されたの…

言葉の力<3>

子供の頃から言葉について興味があった。 最初に言葉について興味を持ったきっかけは「中島みゆき」との出会いからだ。僕は、彼女から「言葉の解釈の多様性」について学んだ。それに「言葉の美しさ」について教えてくれた。 子供の頃、中島みゆきの『愛して…

言葉の力<2>

僕には付き合っている彼がいる。もうすぐ付き合い始めて2年になる。 そもそもの出会いのきっかけは、彼がこのサイトに辿りついて読み始めたことからだ。当然、文章を書いている僕の方は彼のような読者の存在を知る由もない。それから半年近く経って、ようや…

言葉の力<1>

このブログ上で文章を毎日書き始めて2年が過ぎた頃だろうか不思議な感覚にとらわれる時があった。 自分が書いた文章を後になって読み返してみると、 「この目の前にある言葉は、僕が本当に書いたものなんだろうか?」 という不思議な感覚にとらわれることが…

生き方の選択肢を提示すること

少し前から、文章を書くのを再開させている。 過去に書き始めておきながら、途中で止まっていた文章を最後まで書き終わらせ、もしくは最後まで書き終えていたけど、書き足りないと思った箇所に追加している。しばらくの間、この書き方で時間を見つけて文章を…

おのぼり二人紀行<37>

僕たちは、新大久保駅から東新宿駅に歩いて向かっていたけど、その途中にある「ニュームスタング」 というネパール料理店に入った。店内はネパール人しかおらず、僕たちの姿を見て、一堂が意外そうな顔をしていた。日本人客が来ることは、あまり想定していな…

おのぼり二人紀行<36>

僕は嬉しそうに砂利を詰めている彼を見ながら「やっぱりこの人は面白いな」と思った。まるで子供みたいに「あれをやりたい」とか「あれを作りたい」とか「あれが欲しい」とか、とめどなく言ってくる。あれやこれやと僕を巻き込んだ挙句に、この旅行後には不…

おのぼり二人紀行<35>

僕らは福田さんの隣に畑を借りて農作業をしていた中国人の方と長い時間話した。その人は空いたスペースにたんぽぽを植えていて面白い話を聞くことができた。そしてJAの貸農園を出て高架線沿いを歩いて練馬駅近くの「ケララバワン」という店で昼食を済ませた…

二人で不動産を買ってしまった

約一カ月ぶりの更新になる。 ここ最近は別のことに集中していて文章を書く気分になれなかった。 何に集中していたのかと言うと、彼と一緒に不動産を買ってしまったのだ。 僕たちが購入した物件は「イレギュラー案件」らしく、一般的な住宅街の一戸建てではな…

ライナーノーツ<30>~LGBTブームと気持ちの変化~

現在、この文章に書いている場所に天神のジュンク堂は存在しない。喫茶店も存在しない。天神は目下、再開発中で大きく様変わりすることになっている。このジュンク堂という場所は、このサイト内で何度も登場した場所だ。僕と付き合っている彼にとっても思い…

ライナーノーツ<29>~LGBTの社会活動の関わり~

「あの熊本のパレードに参加していたら、今頃どんな道を歩いていただろう?」 恐らく、あのままパレードに参加したとしても、僕のことだから途中で嫌になって別の道に逸れただろうと確信している。2018年3月31日から4月1日の出来事を書いたものだ。この数か…

ライナーノーツ<28>~いつも見ている風景~

「自分だけでなく他の人たちの言葉にならない思いを受け取って文章を書く」 この章は「ハッテン場」という言葉を使わずに書いた文章だ。その言葉をあえて使わずに、あの場所を描いてみたかった。こういった感じで、ある言葉を使えば一言で済むのだけれど、そ…