ゲイとして生きる君へ

中学時代に同性愛に目覚めカミングアウトしてました。現在は隠れゲイ@福岡。過去の思い出や現在のことを綴っていきます。

職場でゲイとして生きること<16>

ふと考えてみると、同僚からの呼び名が「両刀使い」からいつの間にか「ホモ」に逆戻りしていた。でもそれは置いといて、その会社の担当者も人をホモ呼ばわりするなよ! ちゃんと人の名前を覚えろよ! ボクの会社の上司にホモの話とかするなよと内心で頭を抱…

職場でゲイとして生きること<15>

システムエンジニアになろうと思ったきっかけは不純だったけど、仕事をしていて人間関係を築くのが面白くてしょうがなかった。 「神原ってホモだからね」「違いますよ! 女しか興味がないですよ」 ボクは毎日のように、会社で不毛な戦いを続けていた。でも職…

職場でゲイとして生きること<14>

翌日、どこで同僚から見られているか分からなかったので、なるべく手を振らないで出勤した。 「いや〜昨日は衝撃的だったな。まさか神原が両刀使いだったとは思わなかった」 業務開始の前に、疑惑の原因を作った上司が席に着いて言った。ボクを弄るのが楽し…

職場でゲイとして生きること<13>

飲み会の帰り道、ボクは同僚と別れて一人になってから通りの店の窓ガラスに映る自分の歩く姿を見ながら歩いていた。 そんなにボクの歩く姿ってホモぽいかな? 少し手の振り方が大きいのかな? それとも少し手を横に振ってる感じがするのかな? あれこれ考え…

職場でゲイとして生きること<12>

こういった時、弄られキャラというのは大変だ。弄られキャラは、どこの会社や部署に最低でも一人はいると思う。まさにボクがその一人だった。同じ同期でも村上君は性格が神経質でキツイから誰も弄ろうとはしない。恐らく弄って遊ぼうものなら、上司であろう…

職場でゲイとして生きること<11>

「神原って歩く時の手の振り方とかなんとなくホモぽいって」 酔っ払っているためか前回と違ってしつこかった。ボクは自分の歩いている姿を頭の中に思い浮かべたけど、いまいち分からかった。 「えぇ……本当ですか?」 ボクは笑いながらごまかしまぎれにジョッ…

職場でゲイとして生きること<10>

その日は、それきりボクの話題には触れることなく終わった。そして数ヶ月の時間が流れて、特に同じ話題にならなかったので、ボクの中で上司の言葉も徐々に薄れていった。 そんなある日、あるプロジェクトが終わって打ち上げの飲み会をするため、会社近くの飲…

職場でゲイとして生きること<9>

その上司はプロジェクトマネージャーで、よくチームのメンバーに冗談を言っては笑わせて和やかなムードを作ることに長けていた。彼の言葉を聞いて同僚達は冗談かと思って笑っていた。周囲の同僚の様子を探ったけど、いつものように冗談と取っているのか別に…

職場でゲイとして生きること<8>

「キャバクラなんて、そんなの最初から断って行かなければいいのに!」 翌日、ボクは会社に出勤してから同期の村上君に前日の出来事を話していた。同期の村上君は真面目で几帳面で潔癖症だから、そもそも誘われてもキャバクラに行かないのだ。いや……そもそも…

住吉奇譚集<17>

年配の男性は窓を開けて「暑い暑い!」とぼやいていた。ボクはベッドから起き上がって、窓の方に歩いた。彼はベッドに座ったまま、身を乗り出して窓から顔を突き出していた。ボクも一緒になって窓から顔を出した。三階の窓から住吉の夜の街並みが少しだけ見…

福岡は今日も雨だった

前職のノンケ友人(村上)との会話でカミングアウト済み関係です 神原:ニュースにもなってるけど福岡はずっと雨が降ってます。先週の火曜日に台風が来た影響で雨が降って、それは風も雨も大したことがなかったんだけど、翌日の水曜の昼過ぎくらいに、職場でス…

ゲイとして生きる場所を作ること

少し前に以下の文章を書いた。 この文章を書いた後、ボクが故郷に何の後ろめたい気持ちもなく堂々と帰れるのはいつになるのだろうと考えてみた。これは少し書きにくい話になるのだけれど、きっとボクが故郷に安心して帰れるのは、恐らく親が亡くなった時だろ…

カミングアウトの代償<20>

この章の冒頭にも書いたけど、ボクにはカミングウトをすることがいいことなのか分からない。でもこれだけは言える。カミングアウトは、ボクのように軽い気持ちでしてはいけない。人生が大きく変わる覚悟を持ってからしなくてはならない。 カミングアウトをす…

カミングアウトの代償<19>

この街にはもういられない。 ボクがこの街にいたら、いつかきっと親に迷惑をかけてしまう。姿を消していれば、いつかきっとボクの存在も、みんな忘れてしまうだろうと思った。 ボクは大学生になってから、最低限の回数しか実家に帰っていない。ボクがほとん…

カミングアウトの代償<18>

後になって後悔しても遅いのだが、彼らの様子がおかしいとおもった時点で、近くことを止めておけばよかった。ボクは不審に思いながらも彼らに近づこうと歩きだした時だった。 「ホモ! キモい!」 「死ね! こっち来るな!」 二人は一緒になって、ボクにこれ…

住吉奇譚集<16>

ボクは彼がシャワーを浴び終えるまでの間、二階や三階を行ったり来たりすることにした。どの敷布団にもベッドにも誰かしらが寝ていた。 既に深夜三時を過ぎて四時になろうとしていた。みんなぐっすりと眠っていた。歩きながら周囲の音に耳を澄ませていると、…

職場でゲイとして生きること<7>

大学時代から有料ハッテン場に行きはじめたけど、その罪悪感は、自分の中で常に抱いているものだった。でも、なるべく見つめないようにしていた物だった。いや……見つめてはいけないものだった。 自分のやってることへの罪悪感。同性愛という社会的に認められ…

ただいま人生の師匠を探してます

前職のノンケ友人(村上)との会話でカミングアウト済み関係です 村上:ねぇ……この本は何なの? (`Д´) 神原:あぁ……春風亭昇太のエッセー本だよ。ボクの愛しの王子の春風亭昇太様だよ ヾ(*´∀`*)ノ 村上:それは見ればわかるけど、そういえば前に春風亭昇太が好…

同性愛者として生きる時間

最近は「時間」という言葉に敏感に反応してしまうことが多い。昨日の記事に、ゲイ向けの出会い系アプリに関して書いた以下の文章は、ボクの最近の心情そのものだ。 『昔やったことはありますけど、今はやっていないですね。何だか時間が勿体無いような気がし…

住吉奇譚集<15>

「そろそろイキますか?」 ボクは気軽な感じで訊いた。ずっと抱き合ったまま雑談していたので、なんだか彼とは昔からの知り合いのような気分になっていた。 「うん。イきたいけど、このままずっと朝まで抱き合っていたい気もする」 彼の言葉を聞いて、ボクは…

職場でゲイとして生きること<6>

ボクは何度も近づこうとしてくる彼女に対して、慌てて両手を上げて彼女にストップするようにジェスチャーで示していた。彼女は「この人って変ね」という感じで、ボクの顔を不思議そうに見ていた。彼女にも生活がかかっているのだろう、何度もボクの体を触ろ…

職場でゲイとして生きること<5>

キャバラクラの記憶。 そこには一度だけ上司との付き合いで一緒に行くことになったが、ほとんど記憶がない。正確に言うと記憶がないと言うよりは、何もしていないのだ。ただその場にいて、時間だけが過ぎていったのだ。 一緒にいったメンバーの誰々が、どこ…

住吉奇譚集<14>

ボクが年配の人たちが手を出して来るのを断り続けていると、少し若い感じの人が部屋に入って来た。先ほど見かけた四十代前半ぐらいのメガネをかけた男性だった。少し顔を近づけて、ボクの顔を見ると、「おっ……こいつ他のメンバーより若いな」と驚いた顔をし…

住吉奇譚集<13>

ボクはしゃがんで壁にもたれかかったまま、年配の男性たちの過激なセックスを見ていた。 この人たちに子供はいるのだろうか?いや……年齢的には孫がいてもおかしくないはずだ。 そう考えていた。彼らの青春時代は今から四十年から五十年くらい前になるだろう…

サイト更新のルールを決めました

前職のノンケ友人(村上)との会話でカミングアウト済み関係です 神原:今年の一月末くらいから、このサイトを開始したけど、現時点では毎日更新してるんだよね。 村上:えっ……でも記事の開始は二月からだけど? 神原:最初は『note』に連載してたんだけど…

清潔感って大事だよね

少し前に投稿されたヤシュウさんの記事を読んだ。あぁ……わかるわかると思いながら、自分も同じような体験をしたことがあった。 ボクは口臭がキツイ人とは、どんなに好みの顔をしていても、関係を持つのは無理だ。 ちなみにボクは歯磨き+デンタルフロス+電…

住吉奇譚集<12>

真っ暗な闇の中を手探りで、三階までたどり着いた。 店内にいる合計人数は約十五人で、三十代はボクをいれて二人。四十代が一人。残りは軽く五十代は超えているメンバーばかりで最年長は七十歳は超えていた。 その店は三階建ての建物だ。 年配の客には階段を…

カミングアウトの代償<17>

ボクは学校に戻ってから、ホモキャラを演じることを止めた。 今まで表面上は仲良く付き合っていた人達とも距離を取るようにした。ボクの演じていたキャラクターもちょうど飽きられ始めた時期だったのだろう、それから多くの同級生達がボクの前から去って行っ…

住吉奇譚集<11>

ボクは休憩室をのぞいた後、ロッカールームに戻っていた。先ほど見た光景に、ただ驚いていた。四人ほどいたけど、全員が五十歳後半か、軽く六十歳中盤を超えてている人ばかりだった。もしかすると……七十歳を超えている人もいたかもしれない。 どうしよう……来…

同性愛者の親になるということ

最近、このサイトで高校時代のことを書いているけど、その勢いで、ある出来事について急に書いてみたくなった。とっても嫌な思い出だ。今日という日を逃すと、ずっと先に書くことになりそうだから、この機会を逃さずに書いてみようと思う。 それは高校の卒業…

住吉奇譚集<10>

どうみても……普通の民家だよね? 地図アプリの示していた、目的の住所に到着していたけど、目の前にあった建物は、三階建の民家だった。 もしここが有料ハッテン場ではなくて、普通の民家だったら、深夜一時に民家のベルを鳴らした不審人物になってしまう。 …

住吉奇譚集<9>

一番活発に活動していた大学時代にも一晩で有料ハッテン場をはしごしたことはなかったけど、いつの間にか、ボクの中ではワクワクした気持ちで一杯になっていた。 一階のロッカールームに行って、スマホを取り出してきて、誰もいないパソコン部屋の椅子に座っ…

恥の多い生涯を送って来ました

前職のノンケ友人(村上)との会話でカミングアウト済み関係です 村上:少し前に『序章 このサイトを始めるにあたって』ってタイトルの記事を書いてたけど、あの記事の今更感ってどうなのよ? 神原:あぁ……この記事ね。読んでくださってる方とも驚くかなと思い…

カミングアウトの代償<16>

言葉の力というものは強い。 この記事の言葉の力によって、今後のボクの人生は大きく転換していく。それは現在に到るまで影響を続けている。何かに悩んでいて本を読んでいると、ひょんなところにボクの悩みを解決する糸口となる言葉が落ちていたりする。ボク…

カミングアウトの代償<15>

ホモキャラを演じることに自己嫌悪を感じていて学校を休んでいた。そんなある日、ボクは本を読んでいて、ある文章に目が止まった。 少し恥ずかしい話だけど、ボクは同性愛に目覚める前、小学生の頃から中島みゆきの歌を聴いていた(その辺の経緯はいつか機会…

住吉奇譚集<8>

鏡に映った自分の姿は、二十代の頃の体付きとは大きく違っていた。まだ太ってはないけど、目の前を歩いていく二十代の男性たちのような若々しい引き締まった体ではなくなっていた。ボクは急速に自分に対する自信を無くして、思わず鏡から目をそらしていた。 …

住吉奇譚集<7>

通常の有料ハッテン場の人口構成を考えると、三十代から四十代前半にかけてが一番多いように感じていた。ボクは人口構成の一番多い三十代中盤だった。もちろん東京などの大規模な有料ハッテン場になると、もっと人口構成は変わってくるけど、福岡の有料ハッ…

住吉奇譚集<6>

奥に向かって足を踏み出したボクの目の前には、いきなり二階に上がる階段があった。 まずは一階の様子を見てから二階に上がろうかな? そう思って、右に曲がりまっすぐに伸びている廊下を歩いた。廊下の左手には三つほど部屋があった。 一つ目の部屋は、テレ…

職場でゲイとして生きること<4>

少し本筋からズレてしまうけど話を続けたい(この章は本筋からズレるのが、これで二回目だけど)。 これはボクがゲイであることと何の関係もない話だけど、ボクは割と人の話を真剣に聞いてしまうタイプの人間のようだ。有料ハッテン場で会った人と雑談して、…

職場でゲイとして生きること<3>

入社してから三日間の研修合宿があり、さらに会社内の一室に新人達が篭って一ヶ月くらいの研修があった。社会人のマナー講習やプログラムングやデータベースの講習を受けていた。そして研修日の最後に配属先が発表された。パッケージソフトを開発する部署に…

住吉奇譚集<5>

暗いまっすぐな道を進むとロッカールームに着いた。 店内の配置図はホームページになかったので、この先がどんな間取りになっているのか進んでみるまで分からなかった。まずはロッカーキーに書かれた番号を見ながら、自分のロッカーを探していると、奥の方か…

住吉奇譚集<4>

ボクは門の前で一分くらい躊躇して立ち止まっていた。すると二十代後半くらいの男性が住吉のひょうたん池の方から歩いて来た。その男性は門の前に立っているボクと目が合うと、一瞬躊躇したように歩みを止めた。 きっとこの人もゲイ仲間だろうな。 お互いに…

住吉奇譚集<3>

渡辺通り沿いを歩いていたが、天神南の交差点から路地裏に入ることにした。まずは住吉に向かえばいいことは分かっていたので、路地裏を斜めに突っ切って住吉通りまで出ることにした。路地裏の飲み屋から、焼き鳥を焼くの匂いがした。あまり治安のよさそうな…

住吉奇譚集<2>

終点の西鉄天神駅に着いた。 ボクは知り合いに顔を合わせないよう急いで電車を降りて、中央改札口をくぐった。そしてエスカレーターを降りた。エスカレーターの出口には沢山の人がたむろしていた。土曜日の二十一時過ぎ。今から大名などの繁華街で遊ぶ人たち…

住吉奇譚集<1>

立ち止まったボクの目の前にはビルの谷間の不自然な門構えの一軒家があった。 ここは福岡市内の住吉。福岡のゲイタウンである。規模は全く違うけれど、東京でいうところの新宿二丁目のような場所にあたる。 ボクは西鉄天神・大牟田線の沿線沿いに住んでいる…

このサイトを始めるにあたって

ボクは未来に起こる出来事は、過去の出来事の上に成り立っていると思っています。だから現在を真面目に生きていれば、その結果に未来の糧となるような過去が溜まっていく。そんな夢のような話を信じています。 同性愛者として生きてきて三十五歳になりました…

有料ハッテン場をはしごしました

前職のノンケ友人(村上)との会話でカミングアウト済み関係です 神原:すごく久しぶりに有料ハッテン場に行ったんだけど疲れました。もう当分の間、有料ハッテン場には行きません (o´Д`)=з 村上:記事のタイトルから酷いけど、ハッテン場をはしごしたの? 神…

カミングアウトの代償<14>

ボクは母親が何をしたかったのかよくわからなかった。 ボクの家庭は仕事上の都合で、父親がほとんど家にいなくて、三歳年上の兄も東京の大学に行っていた。高校一年生から大半の日々を母親と二人きりで暮らして来た。父親は家庭生活に関与しておらず、家庭内…

カミングアウトの代償<13>

散歩に行く? 母親からの急な申し出にボクは意表を突かれた。 「えっ? 何で会社を休むの?」 「まぁ……いいじゃない。今から散歩に行こうよ」 そう笑って答えると、会社に電話をかけて仕事を休むを連絡した。そして直ぐに身支度を整えて、ボクを散歩に連れ出…

カミングアウトの代償<12>

学校を休んでいるときに何をしているのかというと、割と毎日を楽しく過ごしていた。 この話をするのは、かなり変わったボクの性格がバレてしまうので紹介するのも恥ずかしいけど勇気を出して書いてみる。 よく登校拒否をしている子供のイメージだと、部屋に…