ゲイとして生きる君へ

中学時代に同性愛に目覚めカミングアウトしてました。現在は隠れゲイ@福岡。過去の思い出や現在のことを綴っていきます。

住吉奇譚集<14>

ボクが年配の人たちが手を出して来るのを断り続けていると、少し若い感じの人が部屋に入って来た。先ほど見かけた四十代前半ぐらいのメガネをかけた男性だった。少し顔を近づけて、ボクの顔を見ると、「おっ……こいつ他のメンバーより若いな」と驚いた顔をし…

住吉奇譚集<13>

ボクはしゃがんで壁にもたれかかったまま、年配の男性たちの過激なセックスを見ていた。 この人たちに子供はいるのだろうか?いや……年齢的には孫がいてもおかしくないはずだ。 そう考えていた。彼らの青春時代は今から四十年から五十年くらい前になるだろう…

サイト更新のルールを決めました

神原:今年の一月末くらいから、このサイトを開始したけど、現時点では毎日更新してるんだよね。 村上:えっ……でも記事の開始は二月からだけど? 神原:最初は『note』に連載してたんだけど、なんというか……『note』に投稿している人たちって、上流…

清潔感って大事だよね

少し前に投稿されたヤシュウさんの記事を読んだ。あぁ……わかるわかると思いながら、自分も同じような体験をしたことがあった。 ボクは口臭がキツイ人とは、どんなに好みの顔をしていても、関係を持つのは無理だ。 ちなみにボクは歯磨き+デンタルフロス+電…

住吉奇譚集<12>

真っ暗な闇の中を手探りで、三階までたどり着いた。 店内にいる合計人数は約十五人で、三十代はボクをいれて二人。四十代が一人。残りは軽く五十代は超えているメンバーばかりで最年長は七十歳は超えていた。 その店は三階建ての建物だ。 年配の客には階段を…

カミングアウトの代償<17>

ボクは学校に戻ってから、ホモキャラを演じることを止めた。 今まで表面上は仲良く付き合っていた人達とも距離を取るようにした。ボクの演じていたキャラクターもちょうど飽きられ始めた時期だったのだろう、それから多くの同級生達がボクの前から去って行っ…

住吉奇譚集<11>

ボクは休憩室をのぞいた後、ロッカールームに戻っていた。先ほど見た光景に、ただ驚いていた。四人ほどいたけど、全員が五十歳後半か、軽く六十歳中盤を超えてている人ばかりだった。もしかすると……七十歳を超えている人もいたかもしれない。 どうしよう……来…

同性愛者の親になるということ

最近、このサイトで高校時代のことを書いているけど、その勢いで、ある出来事について急に書いてみたくなった。とっても嫌な思い出だ。今日という日を逃すと、ずっと先に書くことになりそうだから、この機会を逃さずに書いてみようと思う。 それは高校の卒業…

住吉奇譚集<10>

どうみても……普通の民家だよね? 地図アプリの示していた、目的の住所に到着していたけど、目の前にあった建物は、三階建の民家だった。 もしここが有料ハッテン場ではなくて、普通の民家だったら、深夜一時に民家のベルを鳴らした不審人物になってしまう。 …

住吉奇譚集<9>

一番活発に活動していた大学時代にも一晩で有料ハッテン場をはしごしたことはなかったけど、いつの間にか、ボクの中ではワクワクした気持ちで一杯になっていた。 一階のロッカールームに行って、スマホを取り出してきて、誰もいないパソコン部屋の椅子に座っ…

恥の多い生涯を送って来ました

前職のノンケ友人(村上)との会話でカミングアウト済み関係です 村上:少し前に『序章 このサイトを始めるにあたって』ってタイトルの記事を書いてたけど、あの記事の今更感ってどうなのよ? 神原:あぁ……この記事ね。読んでくださってる方とも驚くかなと思い…

カミングアウトの代償<16>

言葉の力というものは強い。 この記事の言葉の力によって、今後のボクの人生は大きく転換していく。それは現在に到るまで影響を続けている。何かに悩んでいて本を読んでいると、ひょんなところにボクの悩みを解決する糸口となる言葉が落ちていたりする。ボク…

カミングアウトの代償<15>

ホモキャラを演じることに自己嫌悪を感じていて学校を休んでいた。そんなある日、ボクは本を読んでいて、ある文章に目が止まった。 少し恥ずかしい話だけど、ボクは同性愛に目覚める前、小学生の頃から中島みゆきの歌を聴いていた(その辺の経緯はいつか機会…

住吉奇譚集<8>

鏡に映った自分の姿は、二十代の頃の体付きとは大きく違っていた。まだ太ってはないけど、目の前を歩いていく二十代の男性たちのような若々しい引き締まった体ではなくなっていた。ボクは急速に自分に対する自信を無くして、思わず鏡から目をそらしていた。 …

住吉奇譚集<7>

通常の有料ハッテン場の人口構成を考えると、三十代から四十代前半にかけてが一番多いように感じていた。ボクは人口構成の一番多い三十代中盤だった。もちろん東京などの大規模な有料ハッテン場になると、もっと人口構成は変わってくるけど、福岡の有料ハッ…

住吉奇譚集<6>

奥に向かって足を踏み出したボクの目の前には、いきなり二階に上がる階段があった。 まずは一階の様子を見てから二階に上がろうかな? そう思って、右に曲がりまっすぐに伸びている廊下を歩いた。廊下の左手には三つほど部屋があった。 一つ目の部屋は、テレ…

職場でゲイとして生きること<4>

少し本筋からズレてしまうけど話を続けたい(この章は本筋からズレるのが、これで二回目だけど)。 これはボクがゲイであることと何の関係もない話だけど、ボクは割と人の話を真剣に聞いてしまうタイプの人間のようだ。有料ハッテン場で会った人と雑談して、…

職場でゲイとして生きること<3>

入社してから三日間の研修合宿があり、さらに会社内の一室に新人達が篭って一ヶ月くらいの研修があった。社会人のマナー講習やプログラムングやデータベースの講習を受けていた。そして研修日の最後に配属先が発表された。パッケージソフトを開発する部署に…

住吉奇譚集<5>

暗いまっすぐな道を進むとロッカールームに着いた。 店内の配置図はホームページになかったので、この先がどんな間取りになっているのか進んでみるまで分からなかった。まずはロッカーキーに書かれた番号を見ながら、自分のロッカーを探していると、奥の方か…

住吉奇譚集<4>

ボクは門の前で一分くらい躊躇して立ち止まっていた。すると二十代後半くらいの男性が住吉のひょうたん池の方から歩いて来た。その男性は門の前に立っているボクと目が合うと、一瞬躊躇したように歩みを止めた。 きっとこの人もゲイ仲間だろうな。 お互いに…

住吉奇譚集<3>

渡辺通り沿いを歩いていたが、天神南の交差点から路地裏に入ることにした。まずは住吉に向かえばいいことは分かっていたので、路地裏を斜めに突っ切って住吉通りまで出ることにした。路地裏の飲み屋から、焼き鳥を焼くの匂いがした。あまり治安のよさそうな…

住吉奇譚集<2>

終点の西鉄天神駅に着いた。 ボクは知り合いに顔を合わせないよう急いで電車を降りて、中央改札口をくぐった。そしてエスカレーターを降りた。エスカレーターの出口には沢山の人がたむろしていた。土曜日の二十一時過ぎ。今から大名などの繁華街で遊ぶ人たち…

住吉奇譚集<1>

立ち止まったボクの目の前にはビルの谷間の不自然な門構えの一軒家があった。 ここは福岡市内の住吉。福岡のゲイタウンである。規模は全く違うけれど、東京でいうところの新宿二丁目のような場所にあたる。 ボクは西鉄天神・大牟田線の沿線沿いに住んでいる…

このサイトを始めるにあたって

ボクは未来に起こる出来事は、過去の出来事の上に成り立っていると思っています。だから現在を真面目に生きていれば、その結果に未来の糧となるような過去が溜まっていく。そんな夢のような話を信じています。 同性愛者として生きてきて三十五歳になりました…

有料ハッテン場をはしごしました

前職のノンケ友人(村上)との会話でカミングアウト済み関係です 神原:すごく久しぶりに有料ハッテン場に行ったんだけど疲れました。もう当分の間、有料ハッテン場には行きません (o´Д`)=з 村上:記事のタイトルから酷いけど、ハッテン場をはしごしたの? 神…

カミングアウトの代償<14>

ボクは母親が何をしたかったのかよくわからなかった。 ボクの家庭は仕事上の都合で、父親がほとんど家にいなくて、三歳年上の兄も東京の大学に行っていた。高校一年生から大半の日々を母親と二人きりで暮らして来た。父親は家庭生活に関与しておらず、家庭内…

カミングアウトの代償<13>

散歩に行く? 母親からの急な申し出にボクは意表を突かれた。 「えっ? 何で会社を休むの?」 「まぁ……いいじゃない。今から散歩に行こうよ」 そう笑って答えると、会社に電話をかけて仕事を休むを連絡した。そして直ぐに身支度を整えて、ボクを散歩に連れ出…

カミングアウトの代償<12>

学校を休んでいるときに何をしているのかというと、割と毎日を楽しく過ごしていた。 この話をするのは、かなり変わったボクの性格がバレてしまうので紹介するのも恥ずかしいけど勇気を出して書いてみる。 よく登校拒否をしている子供のイメージだと、部屋に…

カミングアウトの代償<11>

ボクはなるべく教室から出ないようにして、ずっと松田君と一緒に雑談をして過ごした。マイペースな彼と一緒に話している時だけが、学校で唯一心が落ち着ける時間だった。その日は何事もなく過ぎ去った。そして数日後、下校の時だった。松田君と一緒に自転車…

カミングアウトの代償<10>

手紙が川に流れて見えなくなるまで見送った。そして土手の道に戻って自転車を押して歩いた。 ボクにはついさっき手紙をくれた女の子の顔を思い浮かべることもできなかった。 女性の顔を覚えることができないのは、そもそも女性に興味が持つことができないの…

カミングアウトの代償<9>

手紙の出だしを少し読んだだけで不幸の手紙ではないことはわかった。この手紙はラブレターだった。 ラブレターをもらうのはこれが二度目だった。初めてラブレターをもらったのは、小学五年生の時だった。ちなみにラブレターを初めて送ってくれたのはもちろん…

カミングアウトの代償<8>

あの女子生徒に神原がホモだということを、どうやって伝えるのか? 同級生達はあれこれ案を出して検討を続けていた。ボクはそんな同級生達を黙って見ていた。いつのまにか自転車置き場に松田君の姿があった。そして同級生の一人から一連の経緯の説明を受けて…

カミングアウトの代償<7>

「ホモにラブレターを渡すとかありえないだろ!」 同級生達は口汚くののしっていた。ボクはその発言に対して怒りよりむしろ共感を抱いていた。そして受けった手紙をまじまじと見ながら嫌な予感がしていた。 もしかしたら不幸の手紙かもしれない。 この手紙を…

カミングアウトの代償<6>

ボクは女性には関心が無かったので気にならなかったが、他の同級生達は、彼女らの存在が気になってしょうがないようだ。女子生徒側は、明らかにこちらのメンバーの誰かに用事があるようだった。 「他の科の生徒だよね?」 同級生の一人が呟いた。他のメンバ…

カミングアウトの代償<5>

高校の担任も欠席が多いので、心配して声をかけてくれたが、欠席の原因は、自分がゲイであることに悩んでいるのが原因ではなかった。無理をしてホモのキャラクターを演じていることに対するストレスからだった。そもそも担任の先生はボクがゲイであることを…

カミングアウトの代償<4>

「神原と松田の関係が怪しい」 そんな噂がボクの耳にも入って来た。これはまずいな……松田君の耳に入る前に噂を消しておかないといけない。でも噂は瞬く間に広まってしまい、すぐに松田君の耳にも入ってしまった。 ボクは恐る恐る彼の反応を伺っていた。 ただ…

カミングアウトの代償<3>

ボクはホモのキャラクターを演じるの止めたかった。でも演じることを止めてしまえば、今までボクに興味を持って話しかけて来た人達ですら、面と向かって否定する発言をして来るのではないかと予感して止めることができなかった。 以前、インターネットの悩み…

カミングアウトの代償<2>

興味を持って話しかけて来る同級生がいる一方で、初めからボクに対して嫌悪感を露わにする同級生もいた。 「あれで……あいつホモらしいよ。マジで気持ち悪い」 「どうみても男じゃん。あれでホモ?」 「ホモとかマジで勘弁して欲しい。死ねばいいのに」 明ら…

カミングアウトの代償<1>

カミングアウトをすることがいいことなのかは分からない。でもボクはもう二度と公の場でカミングアウトをすることはないと思う。その思いに至ったのは高校時代の体験からだ。 高校に入学してからも、同じ中学の同級生から「あいつはホモらしい」という噂があ…

代償行為はほどほどにします

前職のノンケ友人(村上)との会話でカミングアウト済み関係です 神原:あぁ……過去の恥ずかしい恋愛話がようやく終わったよ。最後まで読んでくださった皆様。ありがとうございます。 村上:ちょっと異常な愛情物語だったね…… 神原:よりそいあって暮らすことが…

同性への憧れと恋愛の境界線<11>

彼は高校を卒業して、他県の大学の医学部に合格した。 ボクはというと、苦手だった数学を暗記科目のようにして、なんとか乗り切ることに成功した。教科書や問題集の答えを意味も分からないまま暗記してしまうことで、なんとか定期試験を乗り切っていた。もと…

同性への憧れと恋愛の境界線<10>

「そういえば、兄の中学校の運動会でお会いしましたよね。一緒にご飯を食べて、遊んでもらったことがありましたよね」 兄の話の流れで、自然と本題に触れることができた。 「あぁ……そんなこともあったね。よく覚えてるね」 実は母親から指摘されて思い出した…

同性への憧れと恋愛の境界線<9>

早く話しかけないと先生が戻って来てしまう。話しかけるタイミングを見つけられないで、刻一刻と時間が過ぎていた。ドキドキしながら彼の様子を伺っていると、彼がいつものように手の骨を鳴らし始めた。 今がチャンスだ! ボクは恐る恐る勇気を出して話しか…

職場でゲイとして生きること<2>

かなりシステム業界に偏っているけど、しばらく仕事の話をしていきたい。 ボクが入社したシステム会社は、ある業界の自社パッケージソフトの開発&販売をしていて、業界内では、そこそこ売れている有名なソフトだった。 今になって振り返ると恥ずかしい話な…

同性への憧れと恋愛の境界線<8>

通学中に彼の家の前を通り過ぎる時は、ゆっくり通り過ぎるようになった。 もしかして彼が家から出て来ないかな。 そう期待をしながら通り過ぎていた。結局、彼には会えなかったけど、彼の弟には出会うことができた。兄と顔が似ているので、すぐに弟だと判別…

職場でゲイとして生きること<1>

大学を無事に卒業して、東京の企業に就職した。 ボクの就職活動の時代は就職氷河期と言われて、求人もほとんどなく、志望していた業界の会社は軒並み落とされていた。いくつかの企業で最終面接近くまで残ったりもしたが、結局は全て落とされていた。ボクは当…

同性への憧れと恋愛の境界線<7>

母親から話を聞かされた夜。ボクは布団に入ってから過去のことを思い出していた。 あれは確か小学五年の頃だったと思う。母親と二人で兄の運動会を見に中学校に行った時だった。朝から夕方まで運動会はあった。母親は真剣に運動会を見ていたが、ボクは中学校…

同性への憧れと恋愛の境界線<6>

好きな人のことをもっと知りたいと思う気持ちはあるけど、それは同性愛でも同じのようだ。ボクはずっと彼のことを知りたいと思っていたけれど、こんなにも身近な所で、彼の情報が沢山あるとは思いもしなかった。 彼の母親は、ボクの母親の勤め先に出入りして…

同性への憧れと恋愛の境界線<5>

彼のことを好きになってから、授業中にノートを開いては彼の名前(以下、仮名だけど『横溝』と記載する)を見てドキドキしていた。そして通学途中、彼と偶然に出会わないかいつも期待していた。 初めて年上の男性を好きになった。こういうのを憧れの先輩と言…

同性への憧れと恋愛の境界線<4>

彼のことが好きになり始めていたけど、名前も分からずに、悶々として数週間が過ぎた。 ある日、塾から家に帰ろうと ボクは靴を履いて外に出た。塾には彼と先生の二人が残っていたので、まだ残りたい気分もしたけど、用事もないのに残っているわけにはいかな…