ゲイとして生きる君へ

中学時代に同性愛に目覚めカミングアウトしてました。現在は隠れゲイ@福岡。過去の思い出や現在のことを綴っていきます。

第10章 ノンケに生まれ変わりたい

ノンケに生まれ変わりたい<10>

「本当に知らないの?」 ボクは嘘をついたけど、片原さんの目は疑いの色が入っていた。ボクは表情に出ないように心がけて嘘を続けた。 「いや〜本当に杉本なんて人は知らないよ」「そうなんだ?」「その杉本って人はどんな感じの人なの?」「髪は短めで、少…

ノンケに生まれ変わりたい<9>

ある日、ボクは片原さんといつものように大学近くのファミリーレストランで深夜遅くまで雑談をして過ごしていた。客の大半は同じ大学の生徒ばかりだった。いつも通りにボーイズラブトークなど、とりとめのない話ばかりしていた時だった。 「ねぇ……そういえば…

ノンケに生まれ変わりたい<8>

さらに話はそれるけど、ボクの家庭環境にも触れておく。 ボクの家庭は両親と三つ年上の兄と弟のボクの四人家族だ。ただ四人家族とは言っても、実質は三人家族に近かった。理由は父親がほとんど家にいなかったのだ。別に母親と仲が悪くて別居していた訳ではな…

ノンケに生まれ変わりたい<6>

ボクは特にクラッシック映画のコーナーの返却作業が好きだった。バイトが終わってからも、クラッシック映画をバイト先でレンタルして家で見ていた。 「神原さんって変わってますよね? 白黒映画ばっかりレンタルしてません?」 ある日、バイト仲間からそう指…

ノンケに生まれ変わりたい<5>

「あぁ……確かに○○君と○○君は怪しいですよね」 「わかってくれる? 他の男の人にこんな話してもヒかれるけどね」 ボクらは閉店する深夜二時くらいまで週に一回から二回はこんな馬鹿話をして二人で過ごしていた。 ここら辺でボクの大学生活に触れておく。 大学…

ノンケに生まれ変わりたい<4>

ボクらは待ち合わせの時間にバイト先で落ち合い、近くのファミレスに移動して雑談をしていた。バイト先の話やサークルの人間関係の話などを中心に話していたが、恋愛話をしている時にカタハラさんが言った。 「他の男の人と話すのと違って、神原くんと話して…

ノンケに生まれ変わりたい<3>

同性愛者であることの悩みに関して、何の進展もなく時間が過ぎ、大学1年生の冬を迎えつつあった。キャンパス内では次々とカップルが誕生していてベンチで楽しそうに話していた。 「羨ましいな・・・ボクにはいつになったら普通に彼女ができてベンチで楽しそ…

ノンケに生まれ変わりたい<2>

レジにたどり着いたボクはレジの店員に知り合いがいないことを確認した。そして他の客がいなくなったタイミングを見計らって急いでレジに向かい大人しい雰囲気の男性の店員に本を渡した。ボクは携帯電話でメールを打ってるフリをして、ひたすら目を合わせな…

ノンケに生まれ変わりたい<1>

銭湯での事件以降、同性愛者として生きることに希望が見出せなくなっていた。そして相変わらず大学時代から同性愛者であることを隠して生きているボクには好きな男性も女性もできていなかった。 同性愛が病気なのかはわからないけど、病院に行くなら精神科か…