第34章 ゲイブログを書く前後

ゲイブログを書く前後<30>

長々と書いてきたけど、ここまでがゲイブログを書き始める前に起こったこと。ゲイブログを書き始めた後に起こったこと。 色んなことがあって、このサイトを始めた。そして色んなことがあって、このサイトを1年間続けられた。 去年の11月から文章を書く時に…

ゲイブログを書く前後<29>

これまで長々と文章を書いてきたけど、あと少しで終わるので付き合って欲しい。 もう一つ忘れてはいけない出会いがある。田亀源五郎さんが書いた『ゲイ・カルチャーの未来へ』という本だ。 現在、田亀源五郎さんが書いた漫画本の『弟の夫』がドラマでも放送…

ゲイブログを書く前後<28>

そして素直な気持ちに従って書いたのは以下の文章だ。この文章を書きたいという気持ちが溢れ出して書き始めたら止まらなかったのを覚えている。 きっとこの文章を素直な気持ちで書けたのは、chuckさんやヤシュウさんや高橋さんと出会ってゲイブログを毎日書…

ゲイブログを書く前後<27>

その後、コメントを投稿してくれた人とのやり取りは続いて同じ九州に住んでいる25歳の男性だと分かった。彼とは今もtwitterのメッセージ機能でやり取りが続いている。そしてこの文章を確実に読んでくれている。 彼から何度か「会いたい」とメールが来た。 ボ…

ゲイブログを書く前後<26>

去年の夏の日、ゲイブログを書いている「高橋さん」とは別にもう一人の大切な出会いがあった。 「出会い」と書いてみたものの、まだ実際に出会っている訳ではない。このサイトの通して「インターネット上の出会い」と言うのが正確な表現だ。 この人のことを…

ゲイブログを書く前後<25>

ボクは高橋さんのおかげで、このサイトで文章を書くのが楽しくなった。『同性愛者の性長記録』を書いて恥ずかしいところをさらけ出してしまった。そして心境が大きく変化していった。なんだか恥ずかしい分を書いてしまった分だけ自由にかけるようになった。 …

ゲイブログを書く前後<24>

モスバーガーからの帰り道、ボクは高橋さんの書いた文章を思い出してニヤニヤしながら歩いていた。すれ違う人から「この人なんでニヤニヤしてるの?」と不審そうに見られても止められなかった。 やっと高橋さんという人が実在していることを実感できて、心の…

ゲイブログを書く前後<23>

「そろそろ寝ようかな?」と思いつつパソコンの画面を見ていると、chuckさんのサイトの更新がされていることに気がついてリンク先を開いた。 あのchuckさんがボクの書いた文章に言及してくれるなんて…… パソコンの画面を前に、嬉しいやら恥ずかしいやら複雑…

ゲイブログを書く前後<22>

他のゲイブログを書いている人たちが書いたLGBT関連の書籍や映画のレビュー記事も読んでいた。でも別に影響されることはなくて、自分でレビュー記事を書いてみようなんて気持ちにはならなかった。やっぱりそれだけ高橋さんの存在が気になっていたんだと思う…

ゲイブログを書く前後<21>

ボクはよく他の人が書いたゲイブログを読みながら、文章の断片から「この人はどんな性格、考え方、顔をしているのだろう?」とか、そんなことを色々と想像をしている。 ボクの想像上ではあるけれど、chuckさんやヤシュウさんの書いた文章を読みながら、「こ…

ゲイブログを書く前後<20>

このサイトを初めて半年が経った2017年の7月から8月。この時期が「サイトを更新するのを止めようかな?」と本気で思っていた時期だった。 7月までに初めて野外のハッテン場に行った話(『インターネットの同性愛世界』を参照)も、有料ハッテン場に行った話(…

ゲイブログを書く前後<19>

暑い夏の日だった。 その日は外出していて、ようやく家の近くまで戻って来た時のことだった。 ポケットの中に入れていたスマホの着信音が鳴ったので、ボクは取り出してスマホの画面を確認した。画面にはスマホに入れている「はてなブログ」のアプリが更新通…

ゲイブログを書く前後<18>

ボクの初体験の話。 いつかは書かなくてはいけないとは思っていた。この初体験の話を書かないと、次の有料ハッテン場の話題に繋がらないから、どうしてもこのタイミングで書く必要があった(『同性愛者としての初体験』を参照)。でも自分の初体験の相手を晒し…

ゲイブログを書く前後<17>

このサイトを立ち上げて文章を書き始めて、すぐに困った出来事が2つ起こった。ボクの文章を書く能力の低さゆえに、どう書いたらいいのか?どう表現すればいいのか?分からないことがあった。過去にストーリーを書いた経験なんてなかった。完全に素人の状態で…

ゲイブログを書く前後<16>

この人……ヤシュウっていうのか…… 確かヤシュウさんのサイトのどこかの文章に書いてあったけど、ほぼ同じ年齢だったはず。文系出身で就職氷河期で就職先が見つからずシステムエンジニアになっていることなどボクとの共通点が多かった。 それにしてもゲイブロ…

ゲイブログを書く前後<15>

あれ……このはてなブログのゲイグループの管理人ってchuckさんじゃないか! ゲイグループの管理人には、見慣れた名前があった。まさかこのサイトを始めるきっかけになったchuckさんが、ここでまた目の前に現れてきたことに驚いた。 ボクはこのはてなブログの…

ゲイブログを書く前後<14>

そんな訳で色々な経緯があって、ボクはゲイブログを毎日書き始めた。 ここで全く話はそれるけど、ボクが文章を書いている環境について説明する。文章を書く環境を整備していたらこんな状態になってしまった。 ボクは文章を書く際に、主にパソコンで書いてい…

ゲイブログを書く前後<13>

ゲイブログを書き始めることを決めてパソコンの前に座ったのは、2017年1月25日の夜のことだった。 いつの時代から書き始めようかな? 自分の過去の出来事を書いた大量に書き込んだメモ帳をめくってはそう悩んでいた。 書きやすい時代となると、現在に近い「…

ゲイブログを書く前後<12>

彼はそのまま目の前で寝ている観客を気にすることもなく歌い続けていた。酔っ払って寝ているせいか、かすかにいびきのような音まで聞こえていた。 ボクはどんな気持ちで歌い続けているのかが知りたくて、じっと彼の顔を見続けていた。でも彼は最後まで一切表…

ゲイブログを書く前後<11>

雨の中、薬院まで歩いてたどり着いたのはライブ会場というか……居酒屋兼ライブもできますという地下に続く階段を降りた狭い場所だった。ボクより前に来ていたのは8人たらずだった。もともと最大で30人くらいしか収容できなかったけど、それでも参加人数の少な…

ゲイブログを書く前後<10>

この3つ目の歯車の件だけど、ここに書くべきか迷っている。 ボク自身が腑に落ちていないところもあって、あまりに漠然としていて、きっと読んでいてもそんなに面白くないと思ったからだ。こうやって文章を書いている今も書くべきなのか迷いながら書いている…

ゲイブログを書く前後<9>

ボクは自分のサイトを消した後も、chunkさんのサイトが更新される度に訪れて読んでいた。自分の書いた文章の何が気に入らなかったのかは、chunkさんの書いた文章と比較しているとすぐに分かった。 よくあるブログの文章で「●●●を食べました」とか「●●●に行き…

ゲイブログを書く前後<8>

パソコンの前に座って、「さぁ文章を書こうか!」と思ってはみたものの、事前に何を書くのか全く考えていなかった。パソコンの前に座れば自然と文章が書けるだろうと楽観していた。 とりあえず「ゲイの世界」を簡単に紹介していけばいいよね……あんまり踏み込…

ゲイブログを書く前後<7>

真夜中に有料ハッテン場から家に戻って来て、すぐに文章を書くための準備を始めた。思い立ったらすぐに行動したくてたまらなくなった。 もうこれ以上は待つのはやめようと思った。10年以上も待っていても誰も現れなかった。何も起こらなかった。それなら待つ…

ゲイブログを書く前後<6>

ボクは自分で何かを作るよりも他の人が作った本を読んだり、音楽を聴いたり、映画を見たりするだけで満足していた。世の中には一生をかけても消費しきれない娯楽作品が既にあふれていて、それに次々と新しい作品が生み出されていた。自分がわざわざ文章を書…

ゲイブログを書く前後<5>

福岡の有料ハッテン場に来ていた。福岡に引っ越ししてから冬場になると年に2回〜3回くらいは有料ハッテン場に通うようになっていた。なんで冬に行くのかといえば寒くて人肌が恋しいからかもしれないけど、理由ははっきりと分からない。 ボクは有料ハッテン…

ゲイブログを書く前後<4>

読み終わった 『ボクの彼氏はどこにいる?』は本棚に眠っていた。でも時々は本棚から取り出してパラパラとめくって気になった箇所を読み直したりしていた。やっぱり、この本と似たようなゲイの人がどんな風に考えて生きてきたのか赤裸々に書いた文章を読んで…

ゲイブログを書く前後<3>

モヤモヤとした気持ちは残ったとしても、この本が初めて心の底から共感できたものであったこと間違いなかった。 ボクは家に戻ってからインターネットで『ボクの彼氏はどこにいる?』と似たような同性愛関連の書籍が販売されていないか探してみた。思い返せば…

ゲイブログを書く前後<2>

『ボクの彼氏はどこにいる』 この本に出会った時、ボクは転職して既に東京から福岡に引越していた。このサイトで何度も出てきている天神のジュンク堂という大型の本屋の2階の小説コーナーで見つけて購入した。そのまま隣にあるスターバックスに移動してカバ…

ゲイブログを書く前後<1>

なんか妙なタイトルの小説が置いてる…… ボクは本屋の小説のコーナーの棚の前に立っていた。そして何か興味を引くような小説がないか探している時だった。作者名が50音順に並んでいて「あ行」を通り過ぎて「い行」に差し掛かった時のことだった。奇妙なタイト…