第40章 ゲイとしての居場所作り

ゲイとしての居場所作り2018年秋<19>

彼から「文章を書いてくれて感謝しています」と言われた。口に出すのが恥ずかしいので言えなかったけど、僕から言わせてもらえれば「文章を読んでくれて感謝しています」そして「メールを送ってくれて感謝しています」と思った。 さっきから文章を書く目的を…

ゲイとしての居場所作り2018年秋<18>

彼と話してるときに「じゃあ次はいつ会いましょうか?」という話になるけど、「よかった次があるんだ」と考えて、ほっとしている自分がいる。いつの日か「次に会うのは、そのうち決めればよくないですか?」と言われて、そのまま別れることになるんじゃない…

ゲイとしての居場所作り2018年秋<17>

ボクらは福岡タワー前の終着でバスを降りてから、コンビニコーヒーを買って百道浜に向かった。 九州レインボープライドに行った時間帯は日差しがきつくて暑かったけど、バスを降りたのは16時ぐらいの夕方前だったから、日差しは優しくなって気持ちよく秋風が…

ゲイとしての居場所作り2018年秋<16>

今まで書いてきた文章は、それなりに膨大になっていて、ボクの方は過去をさらけ出してしまっている状態だ。 子供の頃に馬鹿なことをしたとか、大学時代や社会人時代にどんな人と寝たとか、ほぼ全部知られてしまっているので、少なくともゲイという側面で起こ…

ゲイとしての居場所作り2018年秋<15>

最近の自分の状況について書くつもりはなかったんだけど、このサイトの読者も最近のことを知りたいと思っているだろし、そして何よりも彼に読んでほしいと思ったから書くことにした。 彼はさっきみたいに意地悪そうな顔をしてる時もあるけど、本当に時々だけ…

ゲイとしての居場所作り2018年秋<14>

「九州レインボープライドに行って一番感じたことは、ショウタさんと会えてよかったことかなって思います」 百道浜に向かうバスのすぐ隣りに座っているショウタさんに言った。 それは冷泉公園で参加者を眺めながら、ずっと考えていたことだった。彼に言おう…

ゲイとしての居場所作り2018年秋<13>

そもそもボク自身が、自分がゲイであることににちゃんと向き合えずにいて、30代中盤になってこの文章を書きながら初めて真剣に向き合い始めたので、そういった意味でも同じような立場の人が読んだら共感しやすいのかもしれない。 ボクの書いた文章を読んだ人…

ゲイとしての居場所作り2018年秋<12>

ボクはゲイだけど女性との結婚を選択をした人の気持ちがよく分かる。一歩違えば、きっとボクも結婚という選択をしたと思っているからだ。 ボク自身は中学から高校時代にカミングアウトして、地元にいられなくなってしまって意識的に実家から距離を取ってきた…

ゲイとしての居場所作り2018年秋<11>

パレードやNPOやサークルなどゲイの人たちが沢山集まる場所に興味が持てないのには、もう一つ理由がある。 それは「人間関係」や「恋愛関係」のもつれだ。 人が集まれば、どうしても喧嘩が起こる。それに恋愛関係も生まれるだろう。 誰と誰が喧嘩してたり、…

ゲイとしての居場所作り2018年秋<10>

それともう一つ。今回、九州レインボープライドに行ってみて確信したことがある。 以前、「熊本」や「はかたどんたく」のパレードに行った時から感じていたのだけれど、結局、ボクにとって「九州レインボープライド」にNPO法人「HACO」 も居場所にならなかっ…

ゲイとしての居場所作り2018年秋<9>

文章を書いていて面白いと思うことがある。 過去に自分が書いた文章を読み返すのは、必要がない限り滅多にしないのだけれど、もう一回、同じ過去の出来事を書いたとしても、全く違う文章になるんだろうなと思う。それは自分の文章を書く能力が上がったとかい…

ゲイとしての居場所作り2018年秋<8>

あまりに合理的な考え方も行きすぎると困ったもので、悲しいことにショウタさんから思考が「AI(人口知能)ぽい」と何度か言われた。 それは当たっていると思う。 ボクは何か手間のかかる出来事に遭遇すると「どうやって効率的に対応すればいんだろう?」と考…

ゲイとしての居場所作り2018年秋<7>

過去に「マイペースな人が好き」と何度も書いてるけど、これは暗いとか内気な性格というのとは違う。 もっと正確に書くと、 「きちんと自分の世界を築いている人」 と言えるのかもしれない。 子供の頃から「なんでこんなにマイペースで似たような人ばかり好…

ゲイとしての居場所作り2018年秋<6>

ショウタさんに九州レインボープライドの状況をあらかた説明し終わってから、 「もう、これでああいったイベントに行くことはないと思います」 と言った。 そういえば以前から少し気になっていたけれど、二人で会話する時は、どこかお互いに丁寧語で話してい…

ゲイとしての居場所作り2018年秋<5>

落語会が終わってポケットからスマホを取り出すと、LINEの通知表示がされていた。 福銀ビルの地上の芝生の上にいます。 そのメッセージを読んでから急いで出口に向かった。階段を上って地上に出ると、先ほどまで高座に上がっていたはずの『春風亭昇太』がい…

ゲイとしての居場所作り2018年秋<4>

ここで話が更に逸れて申し訳ないけど「博多・天神落語まつり」で聞いた小話を紹介する。 ボクが行った11月4日は「博多・天神落語まつり」の最終日だった。当然のごとく前夜は打ち上げが行われたらしい。名人と言われる年配の落語家が勢ぞろいして、それはそ…

ゲイとしての居場所作り2018年秋<3>

ずっと会場を歩いてる人を眺めている間も、ステージの出し物は切れ目がなく続いていた、「運営組織のメンバーも企画を考えるのに大変だな」と悠長に考えていた。そして気が付くと福岡市の高島市長がステージ上に現れていた。 高島市長は、これからも福岡市が…

ゲイとしての居場所作り2018年秋<2>

NPO法人「Haco」は福岡市の住吉に事業所がある。住吉は東京でいうところの新宿2丁目にあたって、有料ハッテン場やゲイバーが沢山ある。HacoはHIVやエイズの感染予防を推進していている団体だ。今回のイベントでもHIVの感染予防を目的としてコンドームの配布…

ゲイとしての居場所作り2018年秋<1>

11月4日の9時50分。天神から歩いて九州レインボープライドの会場に向かった。 いつものようにアクロス福岡と天神中央公園を通り過ぎて中洲の商店街を通りすぎてから、冷泉公園の入口に到着した。昨日書いた文章で天神から冷泉公園まで10分もかからないと書い…

ゲイとしての居場所作り2018年夏(結編)

ここ数ヶ月間でも、ゲイアプリについて言及している人がいて何個かの文章を読んだ。ゲイアプリの自己紹介欄について言及している人もいた。でもゲイアプリの自己紹介欄に書けることなんて字数制限もあって、たかが知れているだろう。 一人の人生について数百…

ゲイとしての居場所作り2018年夏(転編)

自分自身の人生を使って実験をしているんだけど、一つだけはっきりと「テーマ」にしていることがある。 そのテーマは、このサイトで何度も取り上げている『僕たちのカラフルな毎日』(著者:南和行+吉田昌史)に書かれている。 学生とかまだ若いうちは、パッと…

ゲイとしての居場所作り2018年夏(承編)

この先、文章を書き続けていけばいくほど「自分のため」に書くという割合は減って、「読者のため」という割合が増えていくと思う。 「自分のため」に文章を書く割合が減る中で、毎日更新するのを止めて土曜と日曜は休もうかとも考えていた。そこには、もっと…

ゲイとしての居場所作り2018年夏(起編)

不定期に書き進めている『ゲイとしての居場所づくり』の章の続きを書くことにする。この章に関しては、現在進行形で続いていて、書き進めていると「数ヶ月前に書いていることと全く逆じゃない?」と指摘が来るような事態にもなってしまうかもしれないけど、…

ゲイとしての地方での居場所作り<結編>

面倒くさいものを排除し続けていったら死んだと同じような状態になってしまう。だって生きて行くこと自体が、そもそも面倒くさいものだから。 このサイトで何かを求めて文章を書き続けていって、面倒くさいものを排除していって、結局は一番面倒くさいもので…

ゲイとしての地方での居場所作り<転編>

これから書いていく、ボクの気持ちの遷移を文章にするのは初めてだ。 当初は2月から3月に書いた『ゲイブログを書く前後』の中に入れようかと思ったけど話が逸れてしまうので削ってしまった。 このサイトを書き始めた当初。 文章を書くための時間を毎日確保す…

ゲイとしての地方での居場所作り<承編>

ここまではボクが作ろうとしている居場所について書いてきた。 それにしても偉そうに書いてみたけど、きちんと自己紹介するとか、そもそもゲイとして人間関係を築くとか以前の話で、人として人間関係を築く際にするべきことだと思う。いい年齢の大人が、そん…

ゲイとしての地方での居場所作り<起編>

今日、chuckさんが以下の文章を書いていた。 うにょさん(旧姓?:高橋さん)は、ボクと同じように「居場所を作ること」について悩んでいると以前から思っていた。だからchuckさんが、うにょさんの近状を書いてくれたので、彼がどう悩んで行動しようとしている…

ゲイとして福岡で生きていくことに決めた

先ほど文章を書こうと、はてなブログの管理画面を見て、昨日の記事でちょうど「500個目」になったことに気がつきました。 よくもまぁ……こんなに毎日文章を書き続けたと自分でも思います。 1つ1つの記事が原稿用紙で、少なくても2枚〜3枚。多くて5〜6枚には…

ゲイとして生きる居場所を築くこと<後編>

昨日の話の続きを書きます。 ここからの文章は、東京などの「都会」と「地方」とで多少状況が違うと思うけど書き進めて行く。 ボクは福岡に住んでいるけど、福岡市からは離れた場所に住んでいる。「都会」に足を伸ばすことはできるけど気軽に通うこともでき…

ゲイとして生きる居場所を築くこと<前編>

よくコメントを投稿してくださる川上さんから以下のようなコメントをもらった。 以前からなんで神原さんは掲示板とか使わないのかな?と思っていましたが、やっと解りました。拘りたい出会いが有るんですね。 「拘りたい出会い」という言葉を見た時、「そう…