ゲイとして生きる君へ

中学時代に同性愛に目覚めカミングアウトしてました。過去や現在のことを綴っています。毎日更新中@福岡

第42章 絶対に会えてよかった

絶対に会えてよかった<92>

もう「あの人」は来ないのかな? ボクは薄暗い廊下の壁にもたれて大半の時間を潰していて、「ずっと立ったままだったから足が疲れたな」としびれた足に限界を感じていた。店に入ってから既に2時間近く経っていた。 廊下を歩いている人を観察して時間を潰して…

絶対に会えてよかった<91>

彼とは2016年の12月まで有料ハッテン場で会っていた。 このブログを書き始めたのが2017年の2月だから、文章を書き始める2か月前まで会っていた。もっと正確に言えば2017年の1月からnoteで文章を書き始めていたので、ほんの1か月前まで会っていたことになる。…

絶対に会えてよかった<90>

こんなにキスマークだらけになって大丈夫なのかな? 自分で大量につけておいてなんだけど、薄暗い店内でもはっきりと分かるくらいに、キスマークの赤いあざがついてしまっていた。もはや衣服を着ても隠せるレベルじゃないくらいに首についていて、大人なら一…

絶対に会えてよかった<89>

彼の耳の下の辺りや首の後ろの辺りを、優しく撫でてキスしてあげると、身体をよじらせて感じていた。 ボクは彼が感じている様子を見て思わず笑いそうになった。 夏場になるとよく犬が長い舌を出して「はっはっはっはっ」と声を漏らしながら、よだれを垂らし…

絶対に会えてよかった<88>

なんとなく彼を放置したまま去りがたくて個室の入口の辺に立っていると、彼は顔を上げてボクの方を見た。そして「一緒に寝て欲しい」という感じに腕を伸ばしてきた。 そんな弱っている彼の姿を見て下心が湧かないといえば嘘になる。 ボクがその気になれば、…

絶対に会えてよかった<87>

彼の体は上半身も下半身も大量にローションがかけられてベトベトになっていた。それというのも彼がなかなかイってくれないからで、ローションをかけては乾く。またローションをかけては乾くと何度も繰り返してた。 一人目は彼を背後から抱くようにしてキスを…

絶対に会えてよかった<86>

ボクは個室の入り口で「どうしたものか?」と躊躇していると、彼は自分の身体を責めている40代の男性の顔を見た。 「この入り口に立っている人も一緒に混ぜてくれませんか?」 そんな言葉を込めた表情を作って40代の男性に訴えかけた。ボクも先に彼に手を出…

絶対に会えてよかった<85>

恐る恐る手を伸ばして彼の身体を触れるとなんの抵抗もなく受け入れてくれた。むしろボクの方から触れなくても彼の方から積極的に抱きついてくれた。ほとんど年下から誘われることがないボクにとっては珍しいケースで驚いていた。 ボクと彼は布団に横になって…

絶対に会えてよかった<84>

◇ 「痛い! やめて下さい!」 ダンスミュージックがガンガンに鳴り響いている店内で、若い男性の声がいきなり響き渡った。 店内のいくつかの部屋からは「あぁん」や「いやぁん」や「ちゅぱちゅぱ」といった淫らな音が聞こえていたけど、若い男性の叫び声が聞…

絶対に会えてよかった<83>

ボクは大学時代に時々だけど、こういった感じで出会い系の掲示板経由で誰かと会っていた。でも、その大半は不毛な出会いだった。 次こそは本気で付き合える誰かと出会えるんじゃないか? そう期待しながら書き込みしていたけど、現実は落胆の連続だった。 そ…

絶対に会えてよかった<82>

この人とは以前どこかで会ったことがあるような気がする。 今となっては彼の顔も話した内容も忘れてしまったけど、メール経由で会った時はぼんやりと覚えていた。 彼の後を歩きながら、いつどこで会ったのか思い出そうとしていた。彼はあまり顔を見られたく…

絶対に会えてよかった<81>

今となっては「顔」も「会話の内容」も思い出せない人。でも確かに実際に会った人。 話の流れで、ついでにそういった二人ほど続けて紹介する。 一人目は、真冬の深夜遅く。京都の桂川にかかる渡月橋の上で出会った人だった。 ボクは待ち合わせ場所に先につい…

絶対に会えてよかった<80>

彼の乗った車が西大路通を右折して南に下っていくのを見送ってから、ボクは家に帰るために夜道を歩いた。そして彼と出会ってから別れるまでの一連の出来事を思い返していた。 そして恐ろしいことに気がついてしまった。 ついさっきまで会っていた彼の顔をは…

絶対に会えてよかった<79>

シャワーを浴びて戻ってくると「もう出ようか?」という話になって、彼は受付に電話した。 電話が終わってしばらくすると入口のドアがノックされた。ボクは彼からホテルの利用料を聞き出して「半分払います」と言って財布からお札を3枚ほど取り出した。彼は…

絶対に会えてよかった<78>

どんなに取り繕って書いても綺麗に書けない出会いがある。 ボクがゲイとして生きている中で一番に活動していた大学時代。やっぱりそういった人と何人も出会っていた。生まれて初めてラブホテルで肉体関係を持った相手も、そんな感じの相手だった。 例えば、…

絶対に会えてよかった<77>

彼は我慢ができないようで、シャワーを浴びて出てくると、すぐにボクに抱きついてきた。野外で抱きついてきた時もだったけど、興奮しているのか「ハァハァ」と吐息を漏らしていた。その息がやけにタバコ臭かった。そういえば彼は出会ってから車の中でも頻繁…

絶対に会えてよかった<76>

ラブホテルの駐車場には、思ったよりも沢山の車が停まっていた。 車を降りてドアを閉めると、彼から「そこのドアを開けて先に入っていいよ」と言われた。確かに、他の客から同性同士でホテルに入る姿を見られるのはまずいと思ったので、駐車スペースに書かれ…

絶対に会えてよかった<75>

高級スポーツカーは向きを変えて、山中を激走して高速道路に再び戻った。 「いやぁ~~~ラブホテルって前から一度は行ってみたかったんですよね!」 「本当に行ったことないの?」 「本当にないですよ。初めてです!」 ボクはわざと明るそうな振りをして話…

絶対に会えてよかった<74>

彼から送られてきたメールには「本気で付き合える真面目な人を探していて、実際に会って話をしてみたい」と書かれていたけど、これなら野外のハッテン場で会った人たちや銭湯にいた人たちと変わらないと思った。 彼はボクを抱きしめたまま、片手で後部座席の…

絶対に会えてよかった<73>

まっすぐな道路を走っていると、そのうち右手に坂道が見えてきた。 車は右折してその坂道を上り始めた。途中から道路は途切れて舗装もされていない砂利道に変わった。道は先に進むほど狭くなっていった。まだ工事中の道なのか、途中には草が茂っていて、この…

絶対に会えてよかった<72>

名神高速道路なのだろうか? それとも全く別の高速道路なんだろうか? 京都市内の城南あたりで高速に乗ったようだけど、自分がどの高速道路を走っているのか分からない状態だった。ただ時々見える看板を見ると滋賀方面じゃなくて大阪方面に向かっているのだ…

絶対に会えてよかった<71>

待ち合わせの約束時間は21時だった。 ボクは『金閣寺道』のバス停で降りて、金閣寺の向かって歩き出した。いつもなら修学旅行の学生や観光客でごったがえしている道だけど、夜遅い時間だったから誰もいなかった。バス停近くの和風料理店から三味線の音が流れ…

絶対に会えてよかった<70>

つい3か月くらいにも見た夢だ。 ボクは何故かアパートではなく一戸建ての賃貸に契約して住み始める。 めちゃくちゃ広い部屋が3部屋あって庭付きの部屋に住み始める。引っ越して荷物を置いても部屋はガラガラだ。 ボクは広い部屋に呆然と立ちつくして引っ越…

絶対に会えてよかった<69>

このサイトを読んでいるゲイの人たちは、みんなどこかで会って誰かと寝るときに、いったいどこで寝てるんだろう。 どっちか相手の自宅かアパート? どこかのラブホテル? どこかの旅館かビジネスホテル? どこかの有料ハッテン場? どこかの公衆トイレ? ど…

絶対に会えてよかった<68>

喫茶店を出て京都駅の構内を横断して、烏丸口のバスのりば前までたどり着いた。 ボクはバスに乗って家まで帰るつもりだった。彼の方は一旦ホテルに戻って荷物をまとめてから左京区の学会の会場に行く予定だった。 「もしよかったらだけど君が実家に戻ってき…

絶対に会えてよかった<67>

従業員のおばちゃんは、二人分のサンドイッチとコーヒーを運んできた。 彼の前に置かれたサンドイッチとコーヒーを見ても何の違和感も感じなかったけど、次に自分の前に置かれたサンドイッチはともかく、コーヒーを見て固まってしまった。 この小さいカップ…

絶対に会えてよかった<66>

喫茶店に入ると新聞を読んでいる年配の客が何人かいた。地元に住んでいる常連客のようで、店に昔からある置物のように馴染んでいた。京都駅に近いけど、観光客らしく人はいなかったので、ボクと彼の若い男連れ二人の存在は自然と浮いてしまった。 店内はタバ…

絶対に会えてよかった<65>

で……いきなり激しく話が逸れたけど何の話を書いてたっけ? そうだった。彼とホテルで寝ているところだった。逸れてしまった話を戻すことにする。 結局、彼はぐっすりと朝まで寝ていたけどボクは、ほとんど寝ることができずに、そのまま少しだけまどろんだけ…

絶対に会えてよかった<64>

ここで全く話が逸れるけど、ちょっと陸上のユニフォームや女装のコスチュームに話を戻す。 こうやって文章を書きながら「ボクは本当にコスプレ的なことに興味がないのかな?」と見つめ返していたのだけれど、あることに気が付いた。 そういえばボクが好きに…

絶対に会えてよかった<63>

シャワーを浴びて出てくると、彼はぐったりと疲れてベッドに横になっていた。 もう帰ろうかな。 また売り専のような感じで肩身の狭い思いをしながら、ホテルのフロントの前を通り過ぎるのは憂鬱だったけど、ボクは誰かと一緒に眠るのは苦手だった。どちらか…