インターネットの同性愛世界<4>

 このサイトを見ていると、本を読む以上にリアルな同性愛者の世界を教えてくれた。そして徐々にハッテン場がどのような場所なのかわかってきた。ボクが住んでいた京都市内には、大きく5種類のハッテン場があるようだった。

①公園や観光地などの野外

 サイトの説明では、比較的大きめの公園や観光地などのベンチや森林の中が、同性愛者の出会いの場になっているようだった。深夜遅くになると同性愛者が集まってくるようだ。サイトの中でも警備員に気おつけろなど、恐ろしい説明がされていた。道義的にも野外で怪しいことをするのは抵抗があると感じていた。

②駅やデパートのトイレ

 ボクも行ったことがある駅名やデパート名が書かれていた。そもそもトイレって人の排泄をする場所だし、道義的なものを含めてボクには絶対無理だと思った。

③銭湯やサウナ施設

 意図せず踏み込んでしまったことのあるハッテン場だが、一番リスクが高い気がした。同性愛者ではない人にも迷惑をかける可能性が一番高い気がした。

④成人映画館

 サイトの説明ではかなり年齢層が高めで、恐ろしい世界が繰り広げられているようだった。自分が住んでいるところから歩いていける距離だったが、映画館の存在自体を全く知らなかった。

⑤有料のハッテン場

 お金はかかるけど、同性愛者しかいないスペースで、一般人に迷惑をかけるわけではないから抵抗感が少なかった。京都市内では1件だけ営業していた。でもどんな人が店を運営しているのかわからなかった。ボクの中ではヤクザのような人達が運営していて、店に入ると二度と出てこれない世界を想像していた。

 京都ハッテン場ガイドでは、「①公園や観光地などの野外」のハッテン場について詳細に解説していた。某有名な観光地が地図入りや写真入りで説明されていた。管理人の体験談まで書かれていた。ボクは時間さえあればパソコンの前に座って、そのサイトばかり見みるようになった。そして妄想を膨らませていたがそのうち、このサイトで紹介されているハッテン場に行ってみたいという気持ちになっていた。

<つづく>