ゲイとして生きる君へ

中学時代に同性愛に目覚めカミングアウトしてました。過去や現在のことを綴っています。毎日更新中@福岡

インターネットの同性愛世界<6>

「あの公園に深夜になると同性愛者の仲間が集まるのか目で確かめてみたいな・・・」

 ボクの気持ちは日に日に強くなっていた。そんな時にちょうどゼミの飲み会があった。飲み会の場所はあの公園の近くで、15分くらい歩けば着く距離だった。ボクは密かに飲み会が終わってからあの公園に行ってみようと心に決めていた。当日、飲み会が終わって2次会のカラオケに行くことになった。このままカラオケに行くと朝まで遊ぶことになるので、ボクはメンバーに言った。

「明日の朝、少し用事ができたから帰るね」

 ボクはゼミの仲間と別れて急いであの公園に向かった。ゼミのメンバーに本当のことを言ったらどうなるんだろうと考えていた。

「ちょっとハッテン場のことが気になるから帰るね」

 そんなことゼミのメンバーに口が裂けても言えないな・・・ボクは苦笑いしながら歩いていた。

「公園に誰かいるか確かめるだけで体は触らせないようにしよう。もし気が合いそうな人がいたら話してみたいな」

 そんなことを考えながら公園に向かった。公園に着いたのは23時過ぎだった。前に来た時と違って人がおらずひっそりとしていた。時々、飲み会帰りのサラリーマン達が公園前を騒ぎながら横切っていた。ボクはまずグランドのベンチに向かっていた。

「誰かいるかな・・・」

 公園内の暗い歩道をドキドキしながら歩いていた。そしてグランドに着いて辺りを見渡した。

「あれ・・・誰もいない。サイトには23時以降って書いてあったけど、まだ少し早すぎるのかな?」

 少しの間、ベンチで座って待ってみたが誰もいなかった。ボクは落胆して次のスポットのトイレ前のベンチに向かった。グランドから歩いて3分くらい離れたところだ。誰ともすれ違わずにトイレ前のベンチに着いた。トイレ前のベンチにも誰もいなかった。

「やっぱり早すぎるのかな?」

 ベンチに座ってから辺りを見渡してもやっぱり誰もいなかった。少し待っても人が来る気配はなかった。

「そういえばトイレ裏の森林もスポットだったな。夕方来た時も怖かったけど、夜はもっと怖いだろうな。森林の入り口くらいまで行ってみて、誰もいなければ帰ろうかな」

 ボクはそう決めてトイレ裏の森林の入り口まで歩いた。風で枝葉が揺れて不気味な音を立ていた。同性愛者に会えるかもというドキドキよりも、深夜に森林の中にいる怖さの方でドキドキしていた。森林に入って15メートルぐらい進んでみた。森林の中は街灯もなくて真っ暗だった。

「これは超怖いな・・・こんな夜中に森林に入ってボクって何してるんだろう・・・完全に不審人物だな」

 もう馬鹿馬鹿しくなって来たので、帰ろうかなと思った時だった。森の奥の方で微かに明かりが見えた。

「あれ?・・・何か光って見えた!」

 よくよく観察して見ると20メートルぐらい先に明かりが見えて動いていた。 

「動いているけど何の灯りだろう・・・もしかしてタバコの明かりかな?」

 ボクは目を凝らして明かりを見つめた。明かりの動きはタバコをくわえたり、口から離したりする動きに似ていた。耳を澄ませていると微かに人の足音も聞こえて来た。

「やっぱり・・・あのサイトの情報は本当だった!こんな森の中で誰かを待ってる人がいたのか」

<つづく>