同性愛者としての初体験<7>

「サポーター?」

 サポーターが何なのかすぐには分からなかったが、どこかで聞いたことがあるような気がした。

「知らない?ここから歩いて十分くらいで着く河原町通り沿いのハッテン場だよ」

「もしかして・・・有料ハッテン場のサポーターのこと?」

「そうそう」

 そういえば京都ハッテン場ガイドのホームページに、京都市内で一件だけ有料ハッテン場があると紹介されていた。その有料ハッテン場の店名が『サポーター』だった。酔いが回ってきたのか、会話に内容が過激になってきた。

「何回くらい行ったの?」

「大学一年目の冬から三回かな」

「あそこってヤリ部屋でしょ?」

「うん」

「あの手の店ってどこが運営しているのか分からないし、一回入ったら店から出てこれないかと思ってた」

 ボクの言葉を聞いてヒロト君はビールを噴き出し言った。

「あのさ・・・どんな店を想像してるの?」

「ヤクザが運営してるのかと思ってた」

「あそこはゲイ動画とかDVDを売ってる会社が運営してるじゃなかったかな」

 ヒロト君の話を聞きながら、ヤリ部屋でどこまでヤッたんだろうと疑問が湧いてきた。ボクは恐る恐る確認をしてみた。

「もしかして・・・ヤったの?」

「一回目に行った時は怖かったから何もしないで帰ったけど、二回目からはヤったよ」

 急にヒロト君が別人のように感じた。ボクが不審者のようにハッテン場の公園を見て回ったり、出会い系の掲示板に書き込んだりしてる間に、ヒロト君はさらに先を進んでいた。

「どこまでヤッたの?」

「キスしたり抱き合ったりして、手で触って○き合い程度かな?まだバ○クは怖いからしてないよ」

「へ〜え」

 高校時代のヒロト君からは想像できない言葉に驚いていた。さらにボクを驚かす発言をして来た。

「ここから近いけど今から行く?」

<つづく>