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ゲイとして生きる君へ

中学時代に同性愛に目覚めカミングアウトしてました。現在は隠れゲイ@福岡。過去の思い出や現在のことを綴っていきます。

同性愛者としての初体験<10>

「ねぇ・・・本でも読む?」

 話す内容が思いつかなかったボクは棚から二冊の本を渡した。少し前に本屋で買った同性愛をテーマにした本だ。ノンケの友人には読ませることはできないがヒロト君は別だ。ボクらは床に座った。ヒロト君は受け取った本のページをペラペラめくりながら言った。

「俺も本屋でこの手の本を読んだことがあるけど、小難しいことばかり書いてるよね」

「同感」

 やっぱり現実的な内容じゃないよなとボクも思っていた。恥ずかしいのかボクの顔を見ないで本を読みながら言った。

「神原さんってタチとウケとリバどっち?」 

「よくわからないけどウケじゃないかな?」
 読んでいた本を棚にボクに返しながら言った。

「俺自身もウケの方だと思う」

 ゲイ用語で「タチ」はセッ○スで「攻め役」を意味する。「ウケ」は「受け役」を意味する。リバは「タチ」と「ウケ」のどちらも役もこなせる人のことを意味している。後々、肉体関係を重ねていくうちに気づいたのが、ボクはずっと自分のことをウケだと思っていたが、リバだったことに気づいた。相手がタチの人ならウケ役になったし、相手がウケの人ならタチ役になった。気まづく向き合いながらボクは困惑しながら言った。

 「え〜と、これからどうしようか?」

 ヒロト君は照れながらボクの手を握ってきた。

「同級生同士で・・・変な感じだね」

 そう言いながら、ボクも照れながら手を握り返した。お互いそれからどう進めていいのか困っていた。ボクはヒロト君の側まで移動して隣に座った。そしてお互い抱き合った。抱き合いながら、「ヒロト君がウケ役ならボクはタチ役になるしかない」と冷静に考えていた。

<つづく>