ゲイとして生きる君へ

中学時代に同性愛に目覚めカミングアウトしてました。過去や現在のことを綴っています。毎日更新中@福岡

はじめての有料ハッテン場<6>

 四人のうち一人が金網にしがみつき、その人のバックを残りの三人が交互に攻めはじめていた。四人とも部屋中に響くような激しい声を上げていた。

 ボクは部屋の入り口に突っ立ったまま、四人の姿を金網越しに凝視していた。はじめは興奮して見ていたけど、少しずつ冷静さを取り戻しつつあった。四人の乱交を見ながらふと、「ボクってこんなことがしたかったんだっけ?」という疑問はふつふつと湧いてきた。ボクにだって性欲はあるし、男性とセックスをしたいけど、何かが違うような、物足りないような気がしていた。ボクは現在に到るまで複数人で乱交というものをしたことがない。男性とセックスをする時は、いつも一対一の状態だ。その時はまだ何か分からなかったけれど、漠然とした違和感だけを感じていた。

 押入れの上段に座って四人のセックスを見ていた一人が、ボクの目の前を通り過ぎて、部屋から出て行った。ボクも「いつまでも関係のない人が見物していても迷惑だろうな」と思ったので、部屋から出ることにした。

 部屋から出て三階に行ってみようと思い、全裸のままビルの階段を降りた。何人かの全裸の男性とすれ違った。どこにでもある普通のビルの階段を沢山の男性が全裸で登ったり、降りたりしているのだ。異常な光景に見える。今は慣れてしまったけど、初めての頃は、全裸のままビルの中をうろうろするというのも、恥ずかしいような奇妙な感覚を抱いていた。他の有料ハッテン場での出来事だが、ビルのメンテナンスを行う作業員が、テナントとして入っている有料ハッテン場の営業中に出入りしてしまったことがあるらしい。全裸の男性が室内をうろうろしている様子を見て、メンテナンスをするために入った作業員はさぞかし驚いたろう。作業員と遭遇したゲイの方も相当恥ずかしかったらしく店にクレームを入れたようだ。

 ボクは三階に降りた。三階のスペースは休憩所とハッテンスペースに分かれていた。まずは全体の雰囲気を確認してみようと思い、ハッテンスペースに行くことにした。

<つづく>