ゲイとして生きる君へ

中学時代に同性愛に目覚めカミングアウトしてました。過去や現在のことを綴っています。毎日更新中@福岡

ノンケに生まれ変わりたい<8>

 さらに話はそれるけど、ボクの家庭環境にも触れておく。

 ボクの家庭は両親と三つ年上の兄と弟のボクの四人家族だ。ただ四人家族とは言っても、実質は三人家族に近かった。理由は父親がほとんど家にいなかったのだ。別に母親と仲が悪くて別居していた訳ではなく(むしろ喧嘩したこともなくて両親の仲はいいほうだ)、ただ仕事の関係上で出張が多く家にいない日が多かった。休暇でたまに家にいる時も、急に仕事に呼び出されることがあったりして、一年間のうち一ヶ月から二ヶ月ぐらい家にいればいい方だった。

 父親が家にいないのが当たり前だった。

 物心がついた頃から、父親が家にいなくて、母親と兄との三人暮らしだった。兄が大学に行ってからは、母親と三年間も二人暮らしだった。父親は家にいない分、収入もよくて特にお金の面で困ったことがなかった。人付き合いが苦手だけど地味で真面目に仕事をする人で、派手な浮気なんかできる人ではなかった。ボクの母親も、出張先で少しくらいの女遊びは許すけど、派手な女遊びができない性格なのを見抜いて結婚したようだ。

 父方の祖父や祖母が亡くなった時も、父親は仕事で不在だったので、母親が一人でテキパキと処理していた。母親も一人の方がやりやすかったようだ。

 父親がいなくて不自由を感じない子供時代を過ごしていて、一つだけ困った問題が発生した。

「そもそも父親って家庭の中で何の役割をするものなんだろう?」

 ボクはそう疑問に思っていた。同じ疑問を兄も思っていたようだ。父親が家にいなくても母親が切り盛りして、家庭上の問題をテキパキさばいていた。

「もしかして父親ってお金さえ納めてくれれば……いらないのかも」

 父親には感謝してるけどボクは子供の頃から本心でそう思うようになっていた。

 別にボクがゲイになった理由とは何の関係もない話だけど、ゲイであることを隠してまで無理に女性と結婚したいという願望が全く湧かないのは、その辺の事情もあるように思われる。

<つづく>