ゲイとして生きる君へ

中学時代に同性愛に目覚めカミングアウトしてました。現在は隠れゲイ@福岡。過去の思い出や現在のことを綴っていきます。

職場でゲイとして生きること<1>

 大学を無事に卒業して、東京の企業に就職した。

 ボクの就職活動の時代は就職氷河期と言われて、求人もほとんどなく、志望していた業界の会社は軒並み落とされていた。いくつかの企業で最終面接近くまで残ったりもしたが、結局は全て落とされていた。ボクは当初入りたかった業界を諦めて別の業界を目指すことにした。

 そんなボクが就職した業界。それはシステム開発業界だった。

 文系出身でプログラミング未経験のボクが、なんでシステム会社を目指したのかというと、単に就職氷河期時代でも他の業界より求人が多かったのだ。プログラミング未経験だけど、入社さえできれば、なんとかなるだろう根拠のない自信があった。

 これまでのボクの体験談を読んできた人は、大学時代は有料ハッテン場とかに出入りばかりしてて、どうしようもない人間に思われているかもしれないけど、ボクは大学時代からインターンシップ活動など、かなり積極的に行なっていた(今でこそインターンシップは普通だけどボクの大学時代はようやく幾つかの企業が取り入れ始めたぐらいだった)。大学の講義は真面目には聴かなかったけれど、他にも色々な課外活動をしていて社会人と付き合いも多かった。その経験から入社さえできればなんとかなるだろうと思っていた。

 そんな理由から、未経験なのにシステム会社の面接もいくつか受け始めていた。そして東京のシステム会社に内定をもらえたのだ。

 入社した後で知ったのだが、三回目の面接の時に黙って座っていた常務がボクのことを気に入ってくれたらしい。

 この子なら学生時代から積極的に活動しているし、未経験だけど大丈夫でしょう。常務がそう推薦してくれたと後になってから知った。

 ボクが就職したシステム会社は、バックにしっかりとした、ある有名な資本のある親会社(システム会社ではない別の業種)があり、世間でよく言われているブラック企業ではなかった。

 ボクは大学時代に引き続いて、職場ではゲイであることを隠していた。結局、大学時代に本気で誰かを好きになることはなかった。有料ハッテン場や出会い系サイトで幾人かの人に出会ったけど、それ以上は関係が進むことはなかった。

 職場は仕事をするための場所なんだし、恋愛関係とか考える必要もないよね。ましてやゲイであることを隠して、好きになった相手がゲイである可能性もないだろうし、職場で恋愛なんてしてもしょうがないよな。

 就職してからも職場で人を好きになることなんてないと思っていた。そんな当初の予想に反して、入社してすぐに好きな人ができたのだけれど。

<つづく>