ゲイとして生きる君へ

中学時代に同性愛に目覚めカミングアウトしてました。現在は隠れゲイ@福岡。過去の思い出や現在のことを綴っていきます。

職場でゲイとして生きること<13>

 飲み会の帰り道、ボクは同僚と別れて一人になってから通りの店の窓ガラスに映る自分の歩く姿を見ながら歩いていた。

 そんなにボクの歩く姿ってホモぽいかな? 少し手の振り方が大きいのかな? それとも少し手を横に振ってる感じがするのかな?

 あれこれ考えながら、自分の歩く姿を注意深く観察していた。

 よくあるホモぽい仕草だと手を横に振りながら歩いている姿がイメージされるけど、自分が同じような歩き方をしてかと思うと嫌でも直したかった。ボクはゲイではあるけど、よくゲイの人にいるような女性的な話し方や仕草をする人が苦手だった。つまり「おねえ系」の人が苦手だった。自分が苦手なタイプと同じような仕草をしていると思うと嫌でも直したかった。

 家に帰ってからも姿見の前で何度か手を振って歩いて見た。一人で鏡の前で手を振って歩いている姿は滑稽だったけど、恥ずかしがってはいられない。自分では理由はわからなかったけど、ホモぽいと指摘されたことは事実だった。手の振り方を指摘されたので、明日からは手をなるべく振らないようにして歩こうと決めた。

 それにしても今後、同僚からのホモ疑惑の攻撃を予想すると頭が痛くなる思いでいっぱいだった。気がつくと社会人時代になってから、人間関係が濃密になってしまった。大学時代はゼミやサークルやバイト先など、いろいろな人間関係のグループがあって好きなタイミングで自分から接すればよかったけど、社会人になると週休二日以外は、嫌でも毎日顔を合わせて仕事をしなくてはならなかった。一緒にいる時間が長くなれば、ボクがゲイだと隠していても、ふとした仕草や言葉からも、ゲイいう疑惑が生じやすくなるわけで細心の注意を払って行動をしないといけないと思った。

 とにかくどんなに問い詰められても、ゲイだということは認めないし、彼女がいるノンケという嘘をつき続けることを決めていた。明日からの攻撃に備えて、ボクは頭の中で様々なシーンを想定しながら眠りについた。

<つづく>