ゲイとして生きる君へ

中学時代に同性愛に目覚めカミングアウトしてました。過去や現在のことを綴っています。毎日更新中@福岡

同性とのファーストキス<1>

 同性とのファーストキスは中学三年生の時だった。

 同性に初めて告白したのが高校三年生の時だ。つまり告白する前にファーストキスをしたことになる。そもそも告白する前にファーストキスをしたのは色々と事情があるのだ。

 中学三年生になると、どの学校でも高校受験前に最後の思い出として修学旅行があるはずだ。ボクの学校では修学旅行の行き先は「京都」だった。各班ごとに自由に分かれてグループを作って好きな観光地を回るという形だった。でも中学生の観光知識で行き先を決めても選択肢は金閣、銀閣、龍安寺、清水寺、嵐山と言ったところがせいぜいでだった。ありきたりの修学旅行だった。

 でもボクはありきたりの修学旅行を初めの時期は楽しみにしていた。

 ボクは中学時代には同じクラスのN君に恋していた。中学時代に恋愛感情を抱いたのは同性も異性も含めてN君だけだった。一途に彼に恋していた。当時は純粋な下心丸出しで、修学旅行の時期が近づくにつれて「彼と同じ部屋にならないかな?」とか「彼と一緒の班になって京都の街を歩けないかな?」とか妄想ばかりしていた。そう……中学時代には、こんなバカの妄想を本気でしていた。

 深夜一時過ぎに、ラジオ番組のオールナイト日本を聴きながら、「あぁ……今頃N君もボクのことを考えたりしてないかな」とか、星空を見上げてはセンチメンタルになってため息ばかりついていた。こんな夜中にN君も寝てるに決まっているだろうに……勉強もそっちのけで自分の部屋に篭って、そんな妄想をしてはニコニコと微笑んでいた。テストの結果も悪くて散々な点数ばかりだった。自分のことながらバカな妄想も大概にしろと言いたい。あぁ……恥ずかしくてたまらない。大人になって振り返ると、本当に恥ずかしくてたまならない思い出だ。

<つづく>