ゲイとして生きる君へ

中学時代に同性愛に目覚めカミングアウトしてました。過去や現在のことを綴っています。毎日更新中@福岡

同性愛者が存在する確率<3>

絶対に知り合いかと思いますし、お互いに会うと気まずくなると思いますよ。会わない方がいいと思うけど……

 ボクはそうメールして打ち切ろうと思っていた。ボクだって相手が誰なのか好奇心はあった。でも恐怖心の方が勝っていた。相手が小学生時代に仲がよかった同級生の場合もあるだろうし、逆に仲の悪かった同級生の場合もあるだろう。どちらにせよ会いたい相手ではなかった。

会って話すだけでもいいから会いたい! お願いします!

 それから懇願するメールが何通も来た。ボクはつれなく返信していたけど、最後には相手の必死さに折れてしまった。

じゃあ……会って話すだけならいいですよ。
ありがとう。○○の踏切の近くの駐車スペースに行ける?

 その踏切なら歩いて十分もすればいける距離だった。

知ってますよ。歩いて十分で行けます。
俺は起きたばかりだから身支度をして家を出ます。二十分ぐらいで着くと思います。紺色の軽自動車が目印です。

 身支度を入れて二十分か……やっぱりかなり近くに住んでるみたいだな。

分かりました。じゃあ会って話しましょうか……絶対に知り合いだと思いますけど。
じゃあ!後でね。誰なのか凄く楽しみです。

 最後に彼から嬉しそうなメールを受け取って、ボクは出かける準備をした。ボクの両親は仕事で家にはいなかった。まだ外は肌寒かったので、ボクはコートを羽織って携帯と財布をポケットの入れて家を出た。親が戻るまでにはまだ五時間ぐらいは余裕がある。彼と話してから戻っても、親が家に帰るまでには十分に間に合うだろうと思った。ボクは住宅街を突っ切って国道に出た。待ち合わせの時間には余裕があった。だらだらとポケットに手を入れて歩いていた。この道を真っ直ぐに進めば待ち合わせの場所につく。

 ふと嫌な予感が頭をよぎった。

 よくよく考えてみると、待ち合わせの場所まで大きな道はこの一本しかない。平日の昼間だった。大人は仕事をしていて、子供は学校に行っている時間帯だった。こんな時間帯に道を歩いているボクの姿はかなり目立っていた。そして、きっと待ち合わせの場所に向かう彼もこの道を車で通るのではないか……という気がした。もし車が通れば、ボクの歩いている姿に気がつくだろう。

 待ち合わせの相手から一方的に顔を知られるのは嫌だな……

 ボクは慌てて住宅街の裏路地に身を隠した。そして不審者のように道路の様子をうかかがっていた。