ゲイとして生きる君へ

中学時代に同性愛に目覚めカミングアウトしてました。過去や現在のことを綴っています。毎日更新中@福岡

仕事に生きる同性愛者<3>

 仕事に生きる人間になろう。

 ボクは大学を卒業して社会人になった時に心の中でそう決心していた。

 実はボクは仕事がかなり好きだ。はっきり言って職場に住んでもいいかもしれないと思っていた時期もあった。こんなことを書くと「社畜」と思われるかもしれないけど、別に誰から依頼された訳ではなくて、自分の意思でそう思っていた。なんでこう思ったのかと言われれば色々と事情がある。

 ボクは同性が好きだ。そして日本でゲイとして生きていくと結婚するにはハードルが高すぎる。もう心の中で、結婚は絶対に無理だと諦めていた。もし結婚して家庭を築かなかったら、本来ならデートや子育てに使うはずの時間が余ってしまう。その膨大に余った時間を何に使うのか?という問題が残る。恐らくだけどゲイにならなければ、この年齢になるまでには結婚してるだろうし既に子供だっていると思う。ボクには特にこれと言って夢も趣味もなかった。そこでボクは仕事に生きる人間になること決めたのだ。どうせ生きていくためには仕事をしなければならない。目の前に現れた仕事に没頭して余った時間を潰してしまおうと考えていた。

 高校時代や中学時代では、勉強や運動ができたとしても特に誰かの役に立つわけではない。それらはあくまで自分のためにでしかない。でも仕事ができれば誰かの役に立つことができた。誰かに必要と思ってもらえることができた。そして何よりも自分にとっても孤独感を感じないで済む。だからボクは恋人や子供を持つことができない欠落感を仕事場に求めていた。それに仕事さえできれば仮にゲイだとバレてしまっても大丈夫だと思っていた。仕事ができないゲイより、仕事ができるゲイの方がよっぽどマシだろうと思っていた。

 仕事に没頭していれば、いつのまに1日が終わっていた。仕事に疲れて家に帰れば後は寝るだけだ。ボクは何の孤独感も感じないで済んだ。そうやって同じ日々を繰り返していれば何も考えなくてよかった。ただ年齢とともに仕事に求めるものは変わってきた。今は30代中盤だけど、これからももっと仕事に求めるもとは変わってくると思う。これからの話は直接的には同性愛とは関係がないのだけれど、潜在的にボクが同性愛者になってしまったことが背景にあると思う。

 とにかくボクは社会人になった時、自分の残りの人生の大半を仕事に注いでいこうと思っていた。

<つづく>