ゲイとして生きる君へ

中学時代に同性愛に目覚めカミングアウトしてました。過去や現在のことを綴っています。毎日更新中@福岡

映画『理由なき反抗』の感想

理由なき反抗 [Blu-ray]

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 ボクがこの映画を見たのは大学時代だった。恐らく生まれて初めて見た同性愛的な要素を含む映画だった。好きな映画で5回以上は見ていると思う。かなり有名な映画で、見てる人も多いと思うので本編の詳細なネタバレは省く。主演はジム(ジェームス・ディーン)、ジョディ(ナタリーウッド)、プレイトー(サル・ミネオ)の3人で、それぞれが親や学校などの大人の社会に反発している。青春期特有の反抗期と言ってしまうと簡潔すぎて酷いかもしれない。

 この映画の中でプレイトー役のサル・ミネオは、転校してきた同級生のジム役のジェームズ・ディーンに、自分の父親のような存在になることを求めている。はっきりと「同性愛」としては描かれていないのだけれど、映画を見ていれば同性愛者なんだろうなと予測がつくはずだ。

 ボクはこの映画の本編を見終わった後、ふと疑問を抱いた。

 このサル・ミネオって俳優は本当にゲイなんじゃないだろうか?

 映画の中で、ジェーム・スディーンを見つめる目が、なんだか……演技にしては本気すぎるように感じていた。これは演技ではなくてゲイでないとできない視線のように感じた。

 この映画のDVD特典として、スクリーンテストの映像がついていた。ボクは本編を見終わった後にスクリーンテストの映像を見たんだけど、その映像に釘付けになってしまった。ジェーム・スディーンとサル・ミネオの戯れ合っているのが、ほとんど恋人同士みたいなのだ。はっきり言って本編よりもさらに過激になっていている。スクリーンテストの方が映画本編よりも、よっぽど迫力がある演技をしている。見終わったと「やっぱり……このサル・ミネオって人は本当にゲイなのでは?」と思って、ネットで調べてみると、やはりゲイだったようだ。ちなみに定かではないけど、ジェーム・スディーンは男性と女性のどちらでもOKだったようだ。この映画の公開は1955年で、まだアメリカが同性愛的な表現に寛容ではなかったようで、最後にプレイトーが殺されて終わるんだけど、何かの映画の解説本で当時のアメリカ社会やハイウッドにおけるゲイに対する扱いを仄めかしていると読んだ。

 たった今、同性愛を扱った邦画を見ているのだけれど、なんだか比較すると邦画は洋画よりも同性愛者の扱いが酷い。出てくるゲイの登場人物が、ことごとく女性的な喋り方をしていたり、女装していたり、花柄が好きだったりしている。確かにボクもゲイの世界で生きてきて、そういった人たちにも会ったことはある。でも推測でしかないけど、そういった人の割合はそこまで多くはないと思っている。ゲイの多くの人たちは、この『理由なき反抗』に出てくるプレイトーのように同性愛者であることを隠しながら、発言や動作に同性愛者であることを微かに匂わせつつ生きている人が多いと思う。

 最後にジェームス・ディーンは24歳で交通事故で亡くなったことは有名だ。ただ他の主演二人も不可解な亡くなり方をしている。ナタリー・ウッドは、映画の撮影中に43歳で水死している。殺害説もあるらしく真相は不明みたいだ。サル・ミネオは37歳でゲイタウンで暴漢に刺されて亡くなっている。主演3人が若くして亡くなっているちょっと不思議な映画だ。