ゲイとして生きる君へ

中学時代に同性愛に目覚めカミングアウトしてました。過去や現在のことを綴っています@福岡

現在進行形の同性恋愛<6>

 ボクは自分が知っている限りのゲイが出入りしているあらゆる手段を使って彼を探してみた。

 まずはゲイ向けの出会い系の掲示板だった。ボクは時間があれば1日に何度も福岡県に住んでいるゲイが書き込んでいる出会い系の掲示板を見ていた。

○○市内 162.59.35

 ボクは彼の住んでいる場所や似たようなプロフィールが書き込まれたタイトルを見かける度に「もしかしたら彼が書き込んでないかな?」と思ってドキドキしながら投稿内容を開いて確認した。

○○市内で会える奴いませんか?
乳首 ケツ いろいろじっくり攻めるよ。全身感じさせたい。
トコロテンさせたいな。162.59.35

 でもいくつも似たようなプロフィールの投稿を見ても「彼なら絶対にこんな文章を書かないだろうな」と思うような内容ばかりだった。ボクなら彼の書いた文面を見たら絶対に分かるという自信があった。それから有料ハッテン場のホームページにある掲示板でも彼に似たプロフィールの人を探したりした。でも似たようなプロフィールの人は見かけても、絶対に彼が書いた文ではないと分かるような投稿ばかりだった。いくつもの店の掲示板を見続けた。でもどんなに探しても彼の書き込みは見つからなかった。

 それから彼を探して実際に有料ハッテン場に行ったりした。

 店の前に立ち止まって「もしかしたら彼が店の中にいないかな?」とか思ったりしてドキドキした。でも店に入ってもやっぱり彼はいなかった。店に入って布団に寝転がって耳を澄ませていると誰かが入店したことを知らせるベルが鳴った。「もしかしたら彼が来たりしてないかな?」と思ってドキドキしながら誰が来たのか顔を見にロッカールームに行った。でもやっぱり見知らぬ誰かが来ただけだった。ボクはロッカー近くの壁にもたれ掛かって「やっぱり彼じゃないのか……」と自分の想像がバカバカしくなってきた。それから何時間も待っても彼は店に来なかった。結局は見知らぬ誰かと抱き合って店を出るばかりだった。でもボクは誰かと寝ていてベルが鳴った時、もしかして彼がきたのか気になっていた。帰り道を歩きながら思うのは自己嫌悪ばかりだった。 

 最後にゲイの出会い系アプリで彼を探した。

 職場で昼休み中にゲイの出会い系アプリを起動して彼がいないか探してみた。彼と似たようなプロフィールの人は全くいなかった。彼が顔写真を載せるとは思えなかったので、顔写真が載っていない人も全て開いて確認してみた。やっぱり彼と似たようなプロフィールの人はいなかった。逆に全く予期していなかった同僚がいたりした(『仕事に生きる同性愛者』で書いたKさんとは別人)。そのことに驚きはしたけど、ボクにとってはどうでもよかった。その同僚とは今も廊下ですれ違うけど、ボクにはその人がゲイだろうとどうでもよかった。彼に「ボクもゲイなんです」と伝える必要性も感じなかった。ボクとその人は同じゲイというだけで何の関係もなかった。それからしばらくゲイの出会い系アプリを開いて彼を探し続けた。でもやっぱり彼はどこにもいなかった。

 ボクは自分が知っている限りのゲイが出入りしているあらゆる手段を使って探してみたけど、どこにも彼の痕跡は見当たらなかった。

 やっぱり古賀さんはゲイじゃないのかな……

 どんなに彼のことが好きでも彼がゲイじゃないと絶対に意味がないと分かっていた。これまでの経験でノンケに恋をしても意味がないのは身をもって理解していた。ボクは彼のことを諦めざるをえないと思って悲しくなった。

<つづく>