ゲイとして生きる君へ

中学時代に同性愛に目覚めカミングアウトしてました。過去や現在のことを綴っています@福岡

ゲイブログを書く前後<26>

 去年の夏の日、ゲイブログを書いている「高橋さん」とは別にもう一人の大切な出会いがあった。

 「出会い」と書いてみたものの、まだ実際に出会っている訳ではない。このサイトの通して「インターネット上の出会い」と言うのが正確な表現だ。

 この人のことを現時点でここに書くべきなのかずっと迷っていたけど、やっぱりボクの中で大きな存在になっているので書こうと思う。

 彼と初めてインターネット上で出会った日。ボクは仕事をしていて17時半を過ぎたのでそろそろ帰宅しようと思っていた頃だった。その時に職場の机の上に上に置いている木製のスタンドに立てているスマホが震えて「はてなブログ」のコメント通知の表示がされた。

 誰かがブログにコメントしてくれたのかな?

 ボクはスマホを手にとって内容の確認をしてみた。そして文面を読んで固まってしまった。

突然で失礼を承知で伺いますが、土曜日に福岡に行く用事があります。よろしければお会いできませんか?
2017-08-24 17:39

 どこの誰かも分からない人からのコメントだった。

 この人は……ボクと同じゲイなのかな? どこに住んでいるのかな? 何歳なのかな?

 頭の中で様々な疑問が沸き起こってきた。文面にはどこのどういった人なのか全く書かれていなかった。ただ「福岡に行く用事があるので会いませんか?」とだけ書かれていた。

 どう返信しようかな。全く想定していない事態が起こってしまったな。

 スマホを片手に持ったまま、じっと画面に表示されたコメント文を見つめていた。ボクはその場ですぐに返信はしないで、少し時間を置いてから返信することに決めた。職場からの帰り道を歩きながら、ずっと「どう返信しよう?」と悩んでいた。

 きっとボクと同じゲイの人がコメントをくれたんだろうな。
 
 東京の方ではゲイブログを書いている人たちが集まって交流会が開かれているのは知っていたけど、まさか福岡でも同じような事態が発生するなんて思いもよらなかった。

 この人に会ってみたい。でも会うのが怖い。

 コメントをもらった嬉しさと、その人に会うことの恐ろしさが入り混じっていた。もしこれがchuckさんだったら、この人と会うことを選択できるのかもしれないけど、ボクには無理だった。そもそもこのサイトを始めたのは、ボク自身が「読みたい文章」と「書きたい文章」を綴っていくための場所で、その文章を誰かに読んで共感してもらえればよかった。ただでそれだけで満足していた。

 ボクは夕食や家事が終わってからようやくパソコンの前に座った。

 どこの誰かは分からないけど、自分の気持ちをそのままに書こう。

 そう決めて何度か文章を書き直して、ようやくコメントの返信をした。

コメントありがとうございます。とっても嬉しいです。 ただ……このサイトを通して誰かに会うということは全く想定してなかったです。 申し訳ありません……今回は覚悟がつかないため、お断りさせてください。
2017-08-24 21:27

<つづく>