ゲイとして生きる君へ

中学時代に同性愛に目覚めカミングアウトしてました。過去や現在のことを綴っています@福岡

LGBTシンポジウム参加レポ<6>

ーーーここまでのボクの感想を書く

 ボクは大人になった今でもゲイとして生きていく上での「ロールモデル」の存在を求めていたりする。石川大我さんが書いた『ボクの彼氏はどこにいる?』という本のように、ゲイの人生が赤裸々に綴った文章をもっと読んでみたいと前にも書いたけど、この言葉の意図しているのが、ゲイとして生きて行く上での人生の手本になるような事例を、もっと沢山読んでみたいという思いにあったりする。

 身近にゲイであることをカミングアウトしている人が少ないのは特に地方であれば当然のような状態だけど、せめて文章でもいいので沢山のゲイが、もっと自分の人生について書いていって欲しいと思っている。

 ボクの両親は、まだ介護する必要がないくらいに元気だから実感が湧かないけど、ゲイの人が親の介護を任されるケースは多々あるみたいだ。以前に読んだ、城平海さんの『アンナ・カハルナ』という小説の中でも、田舎に住む父親の介護をしているゲイの男性が登場した。ただその小説の中の男性は自分から進んで介護を選んだ面もあったみたいだけど。「アタシ達にはアンタと違って家庭ってものがあるの。子供達もいるし。そう簡単に行き来できないのよ」「健二郎は独り者だからって好き勝手ばかりして」など、兄弟が父親の介護を押し付けようとする描写が多々あった。これは兄弟だけでなく、介護を受ける親の立場からしても介護を依頼しやすいみたいだ。配偶者や子供がいない分、特に気兼ねなく介護を依頼しやすいようで、ゲイの独身男性は、親の立場からしても甘えやすい存在になってしまうケースが多いようだ。

ーーー永田 龍太郎氏の講演に戻る。

●渋谷区の取り込み

 渋谷区のパートナシップ制度含む条例は2014年に制定されていますが、実は10年以上前から活動が始まっていました。現区長が区議会議員の時代に、『グリーンバード』というゴミ拾いのNPOの活動をしていて、その活動の中でトランスジェンダーの方と出会って、気づきがあって条例の制定に繋がっています。視察に来た方々もゴミ拾いのNPOから制定に繋がった話を聞くとみなさん驚いています。

 先ほども説明しましたが、渋谷区の条例は、性的マイノリティの方だけでなく、全ての人を対象にしています。そのため渋谷区の条例も「男女平等及び多様性を尊重する社会を推進する条例」という意味合いになっています。パートナーシップ制度も性的少数者の多様性を尊重する取り込みの1つという位置付けです。メディアでは「パートナーシップ条例」と報道されていますが、実はそれは間違いです。

 

「男女の平等」と「LGBT」は地続きの性差別問題として扱っていいます。例えば、レズビアンの方がいたとします。レズビアンの方は「同性愛者」であり「女性」でもあります。もし仮に「同性愛者」という立場が無くなっても、「女性」という「男性」に比べると社会の中でのマイノリティの立場は残ります。レズビアンの方は、女性であり性的マイノリティという「ダブルマイノリティ」ということに立場います。そう言った考えからすると、LGBTだけという性的マイノリティの問題ではなく全ての性差別を無くすということが大事なんだと分かります。

 渋谷区ではLGBTなどの性的な少数者に対する直接支援だけでなく、区民(一般区民、こども)、事業者(企業、学校、病院、商店)、行政の各署などに対してアプローチをして啓発を行っていくことが重要だと考えています。この問題は社会のありようそのものを考え直すきっかけになります。性的マイノリティの方が変わる必要はありません。変わるべきなのはマジョリティの人々が作った社会のシステムです。マジョリティ前提で設計された社会システムが変わるべきです。そういった意味では事業者や、行政などが意識を帰ることが求められています。まさにこれは先ほど説明したインクルージョンにあたります。やはりインクルージョンが大事なんだと思います。

 具体的な渋谷区のLGBTの取り込みでは、電話相談を月に2回行っています。なかなか行政がこうったことをしていると当事者の方々に届きにくかったりして電話の件数を増やしていくのは難しかったです。また月に一回ほど性的マイノリティの方々が安心して集まって話しをすることができるコミュニティスペースを開催しています。ただ何の接点もない人が集まってお茶だけ出して話しても盛り上がらないので、毎月テーマを変えながら多様な性的マイノリティの方々が参加できるテーマを取り上げてお話をしています。

 渋谷区のパートナーシップ証明書の発行は現在で27組になっています。制定から月一に近いペースで申請されていることになります。全国では151組になっています。ただ戸籍上で異性であってもパートナーシップ制度の利用ができる自治体もあって、その札幌市の1組を加えると、全国で152組になります。福岡市でも戸籍上が異性であってもパートナーシップ制度が利用できます。

<つづく>