ゲイとしての地方での居場所作り<承編>

 ここまではボクが作ろうとしている居場所について書いてきた。

 それにしても偉そうに書いてみたけど、きちんと自己紹介するとか、そもそもゲイとして人間関係を築くとか以前の話で、人として人間関係を築く際にするべきことだと思う。いい年齢の大人が、そんなことを書いてて恥ずかしい気持ちになってきた。

 でも、もう少し思考を書き進めていくことにする。

 それで居場所の作り方について書いてきたけど、じゃあ居場所を作って何がしたいのか?

 最近は、もっぱらそんなことを考えている。

 はたしてゲイの友達が欲しいのか?

 はたしてゲイの恋人が欲しいのか?

 はたしてゲイのセックスフレンドが欲しいのか?

 自分の気持ちに正直になって書いてみると、まずは「セックスフレンド」なんていらない。そんなものを求めているのなら、ゲイアプリを使うか、有料ハッテン場にでも行けばいい。

 少し話が逸れてしまうけど、先日、東京に行った際に、久々にゲイアプリを再インストールしてみた。アプリを起動した場所は「新宿2丁目」だった。そして自分の近距離にいるゲイの人数の多さに驚いた。東京なので当然といえば当然なんだけど、ボクが住んでいる福岡の人口比のレベルではなかった。  

 さらに「たぬ吉さん」との待ち合わせ場所に向かう電車の中でも、アプリを起動してみた。画面を更新する度に、次々とアプリに表示されるメンツが変わっていった。これだけの人数がいれば、「今日は誰かとヤリたいな」と思えば、すぐにでも相手が見つかりそうだった。

 アプリの画面を眺めながら、「ゲイ仲間と手軽に出会える東京という環境が羨ましい」と思った。でも、そう思う一方で「ここまで手軽に誰かと出会える環境はいらない」とも思った。

 アプリの画面を見ていると「彼氏います」と言ったプロフを載せている人が何人も見つかった。

 これだけ手軽に誰かと出会える状況で、果たして、どこまで相手のことを信じることができるのだろうか?と思った。

 セックスフレンドや友達という関係であれば、相手が誰と肉体関係を持とうが関係ない。でも恋人という関係の立場の人がいて、その恋人が顔出しでゲイアプリを使っている訳で、「今日はどこで誰と寝ているんだろう?」とか心配にならないで、どこまで相手のことを信じられるのだろうか?と思った。

 なんだかアプリの画面を見つめていると怖くなってきたので、そのままアプリを削除してしまった。

 逸れてしまった話しを戻すことにする。

 それで自分の気持ちに正直になって書いてみると、ボクが居場所を作って欲しいと思うものは、「友達」と「恋人」の2つだと思う。ただ「恋人」に関して言えば、同性パートナーシップ制度なんて申請したいと思わない。それに同性婚なんてしたいと思わない。

 もう少し……自分の気持ちに正直になって書くと、一番欲しいものは、その2つの中間だったりするのかもしれない。

 つまり「友達」と「恋人」の間のような人。

 えぇーーーと。つまりですね。あのですね……どうしようかな?書こうかな?

 なんて自分にとって都合のいい相手を求めてるんだろうと批判を浴びる覚悟で書きますね。つまりですね。

 一緒に同棲して家事を分担したり、そういった生きていく上で発生する日々のめんどくさいことを、一緒に作業したりできる関係。しかもお互いに深く干渉しないで、自分のペースは守っていけるような関係。

 まぁ……ゲイアプリを使っている人を批判できないような、かなり自分にとって都合の良い人との出会いを、ボクは求めていたりします。…
  
 あっ…ついに書いちゃった。

 今回で終わらせるつもりだったですが、もう少し最後に書いたことの続きを書きます。

<つづく>