つれづれなるままに、日くらしパソコンにむかひて、心にうつりゆくよしなし事を、そこはかとなく書いてみることにした。
恐らく3回か4回くらいで終わると思うけど、定期的に読んでくださっている方には、こういったボクの予想回数を書いていても、それできちんと収まった例がほとんどないので、全く当てにはならないはご存知だと思う。そんな訳で最初から信じられていないのだから、書く方も気楽に予想回数を書くことができる。
よく本屋を巡って表紙を眺めたり、パラパラとページをめくって時間を潰している。
昨日、本屋に行ってユヴァル・ノア・ハラリ(著作)の『サピエンス全史』の続編にあたる『ホモ・デウス』を見つけた。前作も面白かったけど、少し立ち読みしただけで惹かれてしまって買ってしまった。
まだ読んでいる途中だけど、その本の中で「飢饉」も「疫病」も「戦争」も無くなりつつあって、人々は絶望的な苦境から脱することができたから、今度ははっきりとした「幸せ」を手にすることを目標とする。というようなことが書かれている。
それで本屋めぐりに話が戻るけど。
少し前まで、本屋の店頭には『ミニマリスト』や『片付け』に関する本が目立つ場所に並んでいた。今も並んではいるけど、徐々に存在感が無くなって来ている。
今、本屋の新刊コーナーでよく目にするタイトルは、
健康的な食べ物や栄養学といった『食事』に関する書籍。
快適に寝る方法を書いた『睡眠』に関する書籍。
筋トレやランニングやストレッチやヨガを始めとする『運動』に関する書籍。
○○歴史。○○史といった『教養』に関する書籍。
を目にすることが多い。
こういった書籍のタイトルの移り変わりを眺めていると、人間が何を求めているのかが肌で感じられて、なかなか興味深かったりする。
少し話は変わって「健康診断」について書く。
35歳を過ぎたあたりだろうか、それまで健康診断に引っかかる項目はなかったんだけど、ボク自身にしても、周囲の同僚達も、徐々に健診で引っかかる項目が増えてきている。20代の頃、年配の上司たちが健診に引っかかったと言っているのを聞いて、「夜遅くまで飲み歩いて不規則な生活をしてるから引っかかるんだろうな」と他人事のように思っていた。
ところがどっこい、自分の年齢が上がるにつれて、規則正しい生活を送っていても、自然と健診に引っかかる項目が増えてくるということを完璧に無視していたことに気がついた。
ボク自身は家系的に「高血圧」な人が多かった。
だから「高血圧」には注意しないといけないと思っていると、昨年「低血圧」の要注意で、生まれて初めて健診に引っかかってしまった。
年下の同僚に「血圧が低いってことは塩分を取れば上がると思うから、お菓子代わりに『塩の塊』を毎日かじっておけば血圧も上がるのかな?」と冗談交じりで話しかけて、「そうですね。食べてみたらどうですか」と冷たく返されてしまった。
同僚の中には、水泳やランニングや筋トレなどの運動を定期的にやっている。市販のお菓子や炭酸飲料など絶対に食べないで、わざわざ家から果物を持って来て、ブドウ糖加糖液の入っている食べ物には絶対に食べない。睡眠時間を絶対に7時間確保するという健康志向の強者もいる。
そんな彼も35歳になって生まれて始めて健診結果に注意事項が出てしまった。
健診結果の用紙を眺めて、しょんぼりした後、
「来年の健診までには絶対に注意事項を消してやる!」
と気を取り直して意気込んでいるのだから頼もしい。
ボクも負けてはいられないと同僚と雑談をしながら、本屋の新刊コーナーを思い浮かべて、今の人々が何を目標としているのかを漠然と感じてしまった。
<つづく>