ゲイとしての居場所作り2018年秋<19>

彼から「文章を書いてくれて感謝しています」と言われた。口に出すのが恥ずかしいので言えなかったけど、僕から言わせてもらえれば「文章を読んでくれて感謝しています」そして「メールを送ってくれて感謝しています」と思った。

さっきから文章を書く目的を見失っていると何度か書いてるけど、ボクは彼と出会って文章を書く目的の半分以上を手に入れてしまったんだと思う。

もう自分にとっての個人的な居場所を見つけてしまったんだと思う。

それで文章を書く目的を見失ってしまった。

ここ数か月間、これから先の文章を書き続けていく目的を模索していたけど、ようやく目的を見つけたような気がする。

今までと同じように、ボクは「ゲイのグループの輪」と「ノンケのグループの輪」の端っこに立って、ゲイのグループの輪の中に入りたいけど戸惑っている人たちに後押しをしてあげれるように、もう少し過去のことを書き続けようと思う。他にも、ゲイブログを書き始めた人のために何か後押しをしてあげたいと思っている。それでボク中の社会と繋がりたいという思いは満たせると思う。ボクの中での社会的な居場所はそこのあると思う。

そして彼と付き合っていく中、ボクがどんなことを考えているのか時々書いていこうと思う。ボク自身も書いて行きたいし、そして何よりも彼にも読んでほしいからだ。それとは別にもっと大きな理由があるんだけど自分の胸の中に秘密にしておく。いつか彼に話せる日が来たら伝えたいと思う。

ノロケ話のような文章を書いておいて、彼と喧嘩して急に別れることになっても恐れないし気にしない。子供の頃から「ホモ」「キモイ」「死ね」だの散々に言われて育ってきたから、今更恥ずかしい思いが一つくらい増えても気にしない。批判する人は批判させておけばいい。笑う人は笑わせておけばいい。どうせ孤独になるのは慣れている。ボクは自分が精神的にかなり強いのは知ってるし、転んでも絶対にタダでは起きない自信がある。

彼は来年からあることに挑戦しようとしてる。彼と同じ目標を目指すのは無理だけど、ボクの方も「あること」に挑戦してみたいと思っている。お互いに不器用なりに、なんとか社会と折り合いをつけながら一緒に生きてけるように頑張っていきたい。彼とは単純な「恋人」関係だけでなく、やっぱり「戦友」のような関係でいたい。

ショウタさんと百道浜の桟橋に座って景色を眺めながら話していると、遠くの方で並んでいる山が見えた。都会の平野部の景色の中に、いくつか山が並んで聳え立っていた。

彼は「右と左のどっか忘れましたけど、どっちかが立花山で、どっちかが三日月山です」と言っていた。

先日、上った山からも同じ二つの山が見えてたけど、百道浜から見ると二つの山が仲良く並んでいるように見えた。気になったので家に帰ってから調べてみたけど、左が「立花山」で右が「三日月山」だった。

ボクの寿命があと何年あるかは知らないけど、長くても残りは60年くらいだろう。

あの二つの山が何十万年前からあるかは知らないけど、山から見れば60年 という年月はほんの一瞬だと思う。遠くに見える二つの山を眺めながら「せめて60年くらい二人で一緒にいさせて欲しい」と思った。そして、いつかあの山に一緒に登ってみたいと思った。

<終わり>

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