絶対に会えてよかった<91>

彼とは2016年の12月まで有料ハッテン場で会っていた。


このブログを書き始めたのが2017年の2月だから、文章を書き始める2か月前まで会っていた。もっと正確に言えば2017年の1月からnoteで文章を書き始めていたので、ほんの1か月前まで会っていたことになる。


彼はバックといった過激な行為こそしないものの、20代前半という年齢にふさわしい強い性欲を持っていた。

ボクはそんなにS気が強くないのだけれど彼の性感帯である首筋を責めてあげれば、最低でも2回から3回は出してしていた。中途半端なS気でも首を軽く責めてあげるだけで彼の性欲を満たしてあげることができた。

ただ、ボクは徐々に彼の性欲の強さに対して恐怖を感じるようになっていた。

抱きついて際限なく甘えてくる彼のことが可愛いとは思いつつも徐々に怖くなっていた。

どこまで本音か分からないけど、彼は「年上の温厚な感じの人に甘えるのが好き」と言っていて、恐らくボクは彼の言っている人物に該当するような雰囲気を持っていた。ただ、彼の寝顔を眺めながら「ボクはこの子の性欲をいつまで受け止めることができるのだろうか?」と不安になっていた。そんな不安を感じていたから「自宅に来ない?」と誘われても断っていた。これ以上、彼との関係を深入りしない方がいいと思っていた。ボクが40歳になった時、この子はまだ20代後半だ。この年齢の差は埋まることがない。もともと性欲が強くない上に、ボクの性欲は30代になってから急速に衰えていった。自分でもそれは強く実感していて、それに気が付いた30代の前半から中盤にかけて自分が年を取るということが怖くなっていた。


ボクは彼の持つ「若さ」に対して「恐怖」を感じていた。


同時にボクは彼の「若さ」に対して「つまらない」とも感じていた。


それというのもボクはこの時期、「彼」と「別の人」とを比較して見てしまっていた。


彼は10歳以上も年下だったけど、ボクは同じ時期、同じ店で自分よりも10歳以上も年上の人とも関係を持っていた。そもそもボクの中では、年下の彼に会うことよりも、年上のその人と会うことを目的にして店に来ていた。


この時期、ボクは「10歳以上も年下の人」と「10歳以上年上の人」の両方と関係を持っていた。そしてボク自身は両人の狭間にいるような年齢だった。


<つづく>