ゲイブログを書き始めて2年目を迎えて<中>

例えば、明日は彼が来る予定だから

「今から集中して文章を書くぞ」

とパソコンの前で意気込んで書き始めると、彼から電話がかかってきて

「やっぱり今から行くことにした。もう駅に向かってる」

と言ってきたりするから、ボクの頭上では「計画破綻」の文字がデカデカと浮かんだりすることが何度かあった。現在は「彼と付き合いながら、どうやって文章を書く時間を確保するか?」というのが目下の課題になっている。

彼が夜遅くに自分の家に帰った後、日付が超える前に急いで文章を書いたこともあったし、彼と遊んで別れてから夜遅くに家に帰って日付を超える前に急いで文章を書いたこともあった。

でも彼と会って話している時に「早く文章を書かないといけない」なんて考えたりはしたくないと思っていて、そうなると、どれだけ前もって書き溜めしておくかという話になってくる。空いた時間を見つけて集中して文章を書くしかない。

そこまで毎日更新にこだわらなくてもいいような気が自分でもしているのだけれど、もはや習慣になってしまっていて、ちゃんと更新しないと気がすまなくなってしまった。

その辺の性格も含めて、彼から「Ai」と呼ばれる所以なんだと思う。

毎晩、寝る前に台所や居間の全ての物を定位置に戻すという習慣を持っていたりする。毎朝起きてから、やることも順番が決まっている。彼がボクの家に泊まり始めた最初の頃、朝食の準備をしている時に、彼が話しかけて来て、毎日やっている順番が狂ってしまった。次に何をするのか真っ白になってしまって、彼から「話しかけたからバグったんだね」と笑われてしまった。もはや家事などの作業は面倒くさいという感覚もなくて、無意識に自然と身体が動いている。

このサイトを毎日更新するというタスクも、ボクの中でスケジュール化されてしまっている。

それで一番のバグの原因は、彼の存在だったりする。

彼が原因でバグを起こす度に、プログラムを修正して分岐処理を組み込んだり、例外処理を組み込んだりする必要がある。

彼の行動によって生まれたバグをできる限り修正して、毎日ブログを書き続けていきたいけど、ボクは心のどこかで、この決まりきった毎日の生活を壊してくれるのを期待していたりもする。

先日、かなり前に書いた文章を読み返した。

普段は自分の書いた文章を読み返すのは、過去に書いた内容を確かめるためだったりするくらいで滅多に読み返したりしない。それで久しぶりに読み返してみると、自分が書いた文章なのをすっかり忘れてしまっていて、「へぇーこんなこと書いてたんだ」と新鮮な気分で読み返すことができた。まるで他の人が書いた文章のような気がして面白かった。

ゲイブログを書き始めて1年目を迎えたときは『ゲイブログを書く前後』というタイトルで、ゲイブログを書き始めた経緯や裏側を書いたり、ゲイブログを書き始めてから何が起こったのか、何が変わったのかを書いたりした。今回も2年目を迎えたこともあって、何か書いてみたいなと考えている。

それで今まで書いた各章の「あとがき」のようなものを書いてみたいと思った。

よくCDの付録としてついている「ライナーノーツ」のようなものを書いてみたいと思った。

カッコよく「あとがき」や「ライナーノーツ」と言ってみたものの、実は過去の文章を読み返していて「あぁーこれ書くの忘れてた」ともい出すことも多くて、「補足」や「言い訳」のような文章が多くなってしまうかもしれない。途中で止まったままの章もあったりするけど、その辺も無視して書いてしまおうかと思っている。

ボクはそんな細かいことを気にする繊細な性格じゃない。

こんな文章を書きたいという案は思いつくのだけど、文章を書くスピードが追いついておらず、ちょっと脇道に逸れてしまったら「はて?この続きは何だっけ?」と困ったりすることが多々ある。文章を書く勢いは鮮度が大事だと痛感する。

<つづく>