ゲイとして生きる君へ

中学時代に同性愛に目覚めカミングアウトしてました。過去や現在のことを綴っています@福岡

おのぼり二人紀行<10>

僕らは彼の思い出の地を散策した後に『高田馬場』にたどり着いた。

 

それから「宿に戻る前に晩ご飯を食べよう」と言い、高田馬場にある『チャオハノイ』というベトナム料理の店に入った。店員は全員ベトナム人だったけど、お客には若い日本人を何人か見かけた。恐らく大学が近いからかもしれない。

 

僕らはメニュー表を眺め悩みながら「ブンダウマントム」「豚挽き肉入り蒸し春巻」。デザートに「チェー」を注文した。

 

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今回、注文した中の「ブンダウマントム」という料理。

 

店員から、

 

「ベトナム人は大丈夫だけど日本人は食べれない人が多いけど大丈夫?」

「パクチーは食べれる?」

「ソースの匂いが日本人にはきついよ?」

「もし食べれなかったらソースを別の物に代えるからね」

 

と散々に心配された。

 

あまりに店員から心配されるので「大丈夫かな……食べれるかな……」と心配になったけど、その問題のソースが美味しくて僕らはあっという間に完食してしまった。

 

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このソース(上の写真右のガラス皿に入っている)。

 

エビの生臭い匂いが強くして日本人には合わない人が多いのかもしれない。でも僕らは平気だった。心配そうな顔をしていた店員に「このソース。美味しかったですよ」と伝えると嬉しそうな顔をしていた。僕らには生臭い匂いは全く問題にならなかった。むしろ同じく匂いがきついパクチーと混ぜて一緒に食べたほうが美味しく感じられるくらいだった。

 

文章を読んでいる人の中には気づいている人がいるかもしれないけど、さっきから僕らが食事している店といい、観光している場所といい「海外」に関係した物が多い。これは彼が今回の旅行に持ってきた本も関連している。

 

これが今回の旅行の目的の2つ目。

 

僕らは福岡で外食する時も、今回の旅行のように外国人が経営、料理をしている店に行くことが多い。そういった店は日本人向けだけでなく、日本に働きに来ている同じ国の人たちのために料理を作っていることが多い。懐かしい故郷の味を、日本という異国の地でも味わうことができるように店を開いていたりする。もちろん。そういった店の客は日本人が少なくて、日本人の客は僕らだけいうシーンが多々あった。

 

最近、僕が住んでいる街でもネパール人などの外国人を多く目にするようになった。

 

スーパーマーケットのアルバイトは日本人よりもネパール人の方が多く感じるくらいだ。福岡の「大橋」と言う場所では街を歩けば外国人。特にネパール人をすぐに目にするくらいに海外からの人口が多くなっている。人口が多くなるにつれてネパール人の経営する店も増えてきている。

 

そもそも僕がこういった店に行く機会が多くなったのは、彼がアジアやイスラム圏の食文化に興味があるからだ。僕は彼と付き合い始めてから、それまでは聞いたこともない食材や香辛料を使った、聞いたこともない料理を沢山作ってくれて食べさせてもらっている。

 

彼は外食でそういった店に行くのが好きなだけでなく、そういった店に行って「これは◯◯◯と◯◯◯を使って作っている」と味を分析しては、自分で料理を作って再現するのが好きなようだ。幸いにして、新大久保のようなに海外の雑貨を取り扱っている店は福岡でも増えて来ている。それにインターネットがあれば、大体の香辛料は手に入る時代になった。そんな理由があって、僕らは外食する時に、それぞれ別々の物を注文して、ゲイオーラを周囲に撒き散らしながらも半分個しながら食べている。彼にいろんな種類の料理を食べてもらって再現してもらうためだ。これはもう彼の趣味だ。

 

僕はチャオハノイを食べながら、ふと頭に浮かんだ質問を彼にしてみた。

 

「たまたま僕は食べ物に関して好き嫌いが少なかったからパクチーでも何でも食べれるけど、好き嫌いが激しい人だったらどうしたんですか?」

 

と言った。僕はとりあえず何でも食べてみる。嫌いな物はほんの少しあるけど、それも絶対に食べれないことはない。

 

彼は僕の質問に対して、

 

「そんな人とは最初から付き合いません!」

 

と強く言い切っていた。

 

<つづく>