第2章 同性愛の目覚め

同性愛の目覚め<3>

科学的な根拠はないはずだけど、以前、何かの本で「同性愛者の人間が生まれた家系の先祖にも同性愛者がいて、遺伝的に同性愛のスイッチが入る可能性を持っている」といった内容の文を読んだことがある。もしそうだった場合、僕の先祖にも同性愛者がいたこと…

同性愛の目覚め<2>

N君に対する『愛情』が決定的になったのは、2年生になり同じクラスになってからだった。しかも出席番号順に席に着いた時、隣の席にN君が座ることになったのだ。 「やった!憧れのN君が隣の席だ!!!」 内心では喜びつつ、N君に悟れないように無表情を装って…

同性愛の目覚め<1>

ボクが同性愛に目覚めたのは中学生時代からだった。 中学生時代のボクは人見知りが激しく、全くクラスでも目立たない存在だった。成績も悪かったし、運動も苦手だった。学校も休みがちで、「あいつは学校を辞めたんじゃないか?」と噂されたこともあったくら…