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ゲイとして生きる君へ

中学時代に同性愛に目覚めカミングアウトしてました。現在は隠れゲイ@福岡。過去の思い出や現在のことを綴っていきます。

同性愛者の友達が欲しい<7>

 この公園を待ち合わせ場所にされた時から予感していたけど、その予感は当たってしまった。

「ヤるとしても・・・どこでするんですか?」

 ボクは念のために確認してみた。

「ヤるならトイレか森の中だけど」

「やっぱりそこでするのか!」とボクはズッコケそうになった。

「え〜と」

 ボクが困っているのを見てイサムさんは言った。

「嫌ならいいよ」

 ボクはイサムさんに悪いとは思いつつも答えた。

「ごめんなさい・・・」

 野外や公共の場でヤるのは抵抗があった。そして女装の人にはじめて会った戸惑いもあった。ボクは女装をしている人は好みのタイプではなかったし興味もなかった。そもそもボクは「まじめな出会い専用の掲示板」に投稿したはずだ。どこをどう間違ってこんな自体になったんだろうと困っていた。

「ダメか〜こっちはタカオミ君は好みなんだけどな」

 ボクは話をそらすため別の話題を振った。

「そういえば・・・この公園ってハッテン場ですよね?」

「そうだよ。来てるのは年寄りの常連ばっかりだけどね」

「前に一回ほど来たことがあるんですが、確かに年寄りばっかりでした」

「たまにタカオミ君みたいな若い子が来ては常連から狙われてるよ。ほとんどの若い子は無視してるけどね。まぁ・・・私も何度か森の中でヤッたけどさ」

 イサムさんは笑いながらあっさり認めた。その言葉を聞いてイサムさんとは価値観が違うと思った。でも肉体関係を強要したりしないし、人間的に悪い人でもないとも思っていた。

「そろそろ終電が来るから駅まで一緒に歩かない?」

 近場の駅まで歩いて20分くらいかかる。ボクは「いいですよ」と答えて一緒にベンチから立って歩き出した。ボクらは繁華街の方向にある駅に向かった。イサムさんは歩きながらボクに話しかけてきた。

「今日は昼から寝てて、さっき起きたばかりなんだ。君とヤってから大阪に行って仕事しようと思ってたんだけどな〜」

 イサムさんは悔しそうな顔をして笑っていた。

「すごく不規則な生活なんですね・・・」

 ボクは苦笑いしながら話を合わせていた。少し黙ってからイサムさんは言った。

「あのさ・・・嫌だったらいいけど・・・」

 何を言い出すのかボクはイサムさんの言葉を待った。

「手繋いでもいい?」

 少し考えたけど、こんな夜中に知り合いと会うわけでもないし、手を繋ぐぐらいならいいやと思った。ボクは「どうぞ」と答えるとイサムさんは手を差し出してきた。ボクはイサムさんの手を握って一緒に駅まで歩いた。はじめて同性同士で手をつないで道を歩いた。通り過ぎる人たちはボクとイサムさんの二人を不思議そうに見ていた。

<つづく>