同性愛者としての初体験<12>

「本当に気持ちがいいのかな……」と思いつつ恐る恐るヒロト君の乳○のあたりを触ってみた。

「あっ!」

 急にヒロト君の表情が変わった。「感じているようだけど、これって演技じゃないの?」と思いつつ様子を見ていると、凄く
興奮していて演技ではなそうだった。

「気持ちいい……」

 そう呟いた。ボクには気持ちいい感覚がゼロだったけど、ヒロト君が感じてるのなら、このまま攻め続けたようと決めた。何よりも、くすぐられるのは嫌だった。体を触りながら「とりあえず服が邪魔だな」と思ったボクはヒロト君の服を少しずつ脱がしはじめた。上着は簡単に脱がせたけど、ズボンを脱がすのがめんどくさかった。はじめての経験で緊張していたのか、薄暗くて見えにくかったのか、なかなかベルトを外すことができなかった。

「ねぇ……ズボンを脱がすのが難しいんだけど」

 身も蓋もない言い方だけど、ボクの言葉を聞いて、ヒロト君は自分でベルトを外してズボンを脱ぎ始めた。なんだか人に見られながら服を脱ぐのが恥ずかしかったので、ボクも一緒に服を脱いだ。そしてお互い裸になって向き合った。

「なんだか恥ずかしいね」

「うん」

 二人で照れ笑いをしながらうなずきあった。そしてボクらは抱き合った。

 その後、二人でどこまでやったかというと、一時間半くらい体を触りあったり、○きいをしてお互い気持ち良くなったぐらいだ。これがボクの男性との肉体関係のはじめの一歩目となる。

<つづく>