ゲイとして生きる君へ

中学時代に同性愛に目覚めカミングアウトしてました。現在は隠れゲイ@福岡。過去の思い出や現在のことを綴っていきます。

はじめての有料ハッテン場<3>

 カーテンで仕切られて、受付の店員の顔は見えなかった。でも人の気配は感じたのでボクは勇気を出して声をかけた。

「あのはじめてなんですけど……いいですか?」

 カーテン越しに若い男性の声がした。

「学生ですか?」

「あっ。はい!」

「学生証を持ってますか?」

 ボクは財布の中から学生証を出して店員に渡した。身元がバレるので学生証なんて見せたくなかったけど、学生と認めてしまった時点で後には引けなかった。店員は学生証を手に取って簡単に内容の確認をしていた。

「お返しますね。学割の千円になります」

 そう言いながらトレイにお金を入れるよう促してきた。ボクは千円札をトレイに載せて店員に渡した。 

「こちらがロッカーの鍵とタオルになります」

 ボクは差し出された物を受け取った。

「今日は全裸デーになります」

「全裸デー?」

 戸惑っているボクの雰囲気が分かったのか、店員はカーテンの隙間から手を出して、受付窓口の壁に貼られている紙を指差した。紙にはイベントの説明書きがあった。

月曜:完全全裸DAY(全裸)
火曜:全裸・タオルDAY(全裸 or タオル)
水曜:勝負下着DAY(アンダーウェア)
木曜:タチ・ネコDAY(タチ全裸。ネコ下着)
金曜:サポーターイベントDAY(イベントごとに変化)
土曜:イケメンMIX DAY(フリースタイル)
日曜:サポーターDASH DAY(フリースタイル)

「今日は月曜日だから……『完全全裸DAY』ってことなのか」
 
 『完全全裸DAY』のイベント内容の説明書きには、

見る・見られる! ヤル・ヤラレル! 全裸で相手を挑発! 盛りのついた男たちがこの日はフロアを埋め尽くす!

という過激な煽り文句が書かれていた。ボクは読んでいて恥ずかしくなって赤面していた。

「今日がフリースタイルデーならよかったのに」と後悔していた。「絶対に全裸ではないと駄目なのか? せめて下着を着ては駄目なのか?」そう店員に確認したかったが、カーテンの向こうから「止まっていないで早く進め!」と無言の圧力を感じたので、ボクは諦めてロッカールームに向かった。

<つづく>