ゲイとして生きる君へ

中学時代に同性愛に目覚めカミングアウトしてました。過去や現在のことを綴っています。毎日更新中@福岡

はじめての有料ハッテン場<4>

 ロッカールームに行くと先に入った男性がいた。ただ、さっきまでと明らかに様子が違っている点が一つあって、既に「全裸」になっていたのだ。そして全裸のまま椅子に座ってタバコを吸っていた。その男性はあまり運動をしていないのか、お腹の肉が垂れていた。躊躇なく全裸になっている姿を見て驚いたが、ボクは頭を下げて男性の前を通り過ぎ、自分のロッカーの扉を開けて荷物を入れた。そして服を脱ごうとしたけど、あることに気づいて服を脱ぐ手を止めた。タバコを吸っている人がボクの服を脱ぐのをガン見していたからだ。

「うーん。どうしても視線を感じてしまう……早くどこかに行ってくれないかな」

 ボクは他人の目の前で全裸になるのが恥ずかしかったので、携帯電話を出して、タバコが吸い終わるまで待っているつもりだった。その男性はボクが困っているのを察してくれたのか、タバコの火を消し、タオルを持って、ロッカールームの側にあるシャワー室に入った。その男性がシャワーを浴び始めたことを確認して、ボクは急いで服を抜いで「全裸」になった。

 銭湯に入ったりする訳でもないのに、明々と電灯がついた部屋で全裸になるのはなんだか恥ずかしかった。家を出る前にシャワーを浴びていたので、衣類やタオルをロッカーに入れて鍵を閉めた。しかし全裸の状態でロッカーキーをどうしたらよいのか悩んでいたら、ふと壁に貼られている注意書きの紙が目についた。

○右腕:タチ
○左腕:ネコ

 注意書きの紙にはロッカーキーをつける場所によって、自分がセックスの攻め側なのか、受け側なのかアピールするよう説明が書いてあった。

「前にヒロト君と寝たときは攻める側に回ったけど、ボクって本当は受ける側だよな?」

 ボクはまだ自分のことを「ネコ」だと思っていたので、左腕にロッカーキーのゴムを巻き付けた。そして勇気を出して全裸のまま部屋の奥へ進んで行った。

<つづく>