ゲイとしての居場所作り2018年秋<2>

NPO法人「Haco」は福岡市の住吉に事業所がある。住吉は東京でいうところの新宿2丁目にあたって、有料ハッテン場やゲイバーが沢山ある。HacoはHIVやエイズの感染予防を推進していている団体だ。今回のイベントでもHIVの感染予防を目的としてコンドームの配布をしていた。

ただHacoには、もっと別の役割がある。

いろんなイベントを開催してゲイの人たちが集まる場を提供している場所だ。

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九州レインボープライドで驚いたのが、企業関連のブースよりものNPO関連のブースの方が盛り上がっているように見えた点だった。東京レインボープライドでは、企業関連のブースの方が盛り上がっていたように感じた。それも全てHacoの存在のように感じる。東京レインボープライドでもHacoのブースを見かけたけど、そんなに人は集まっていなかったように思う。関東では名前が知られてないから当然といえば当然なんだけど、やはり地元の福岡では存在感が際立っていた。

Hacoのスタッフはtiwtterをやっている人が多いので、ブースに座っている スタッフの顔は大体は見覚えがあった。Hacoの前では多くのゲイが集まっていた。Hacoを通して知り合った顔見知りが多いようで仲がよさそうだった。抱き合ったり、肩を組み合ったりして写真撮影をしていた。

そしてすぐ側に立ちながらも、その輪に入っていけない自分がいた。

今まではっきりと書いてこなかったけど、ボクはHacoに一度だけ行ったことがある。

でもボクの性格には合わないように感じた。そして年齢的にも合わないように感じた。Hacoの存在は否定するつもりは全くないけど、ただボクには合わないと思った。それについては最後に書くことにする。

ボクとしては東京で既に各ブースは見て回っているので、今回はブースを回るよりも「人」を観察することにした。ベンチに座って昼食を食べながら人を眺めていた。

ボクの座っている隣ではlet’noteを膝の上に置いて文章を書いている記者らしい人いた。地元の新聞記者のようだった。

目の前を3月末に開催されたLGBTシンポジウムで質問していた障害者団体の方が歩いていた。確かLGBT当事者と連携して活動していきたいと言っていた方だった。

70歳を超えたお爺さんがセーラー服を着て横切っていった。やっぱりこういった場でしか自分をオープンにすることができないのかな?と少し驚いた。

会場には沢山の子供がいた。まだ幼くてLGBTの当事者でもない子供たち。ただ親に連れてこられただけだとは思うけど、この子たちが成長していって、どんな風になるのか楽しみだった。

ステージの楽器演奏が終わった楽団の人たちが、懐かしい人と出会ったのか抱きついて再会を喜びあっていた。ふとAIR-Jさんが東京レインボープライドにことを「同窓会」と言っていたのを思い出した。

ボクにとっては九州レインボープライドは居場所にはならない。

でも他の人には居場所になっているんだろうなと感じた。

<つづく>