ゲイとして生きる君へ

中学時代に同性愛に目覚めカミングアウトしてました。過去や現在のことを綴っています。毎日更新中@福岡

愛から遠く離れて<3>

 四条大宮に住んでいる彼との出会いはインターネット上のチャットサイトだった。

 大学時代は、ゲイ向けの出会い系サイトで誰かに会ってみたり、有料ハッテン場に行ったりして、目についたものは手当たり次第に試していた。田舎育ちのボクにとっては、どれも全て目新しいものばかりで、その過程でチャットサイトにも目がついたのだった。ボクが当時に使用していたチャットサイトだけど、3年くらい前までは存在してたんだけど、さっき確認したら閉鎖されていた。昔は「ゲイ チャット」というキーワードで検索したら、ゲイ向けのチャットサイトがいくつもヒットしたのに全て消えてしまっている。やはりゲイ向けアプリの登場によって、わざわざチャットサイトに書き込む人もいなくなったのかもしれない。

 チャットサイトには、複数人が同時に会話する「大部屋」と言われるスペースがあったり、二人だけでツーショットで会話する「小部屋」もあった。ボクは大勢で同時にチャットするのが苦手だった。大部屋にはチャットに慣れた人たちが多くいて、話の流れが早くて当意即妙で答えるのが苦手なボクには無理だった。だからボクは適当に目についた小部屋に入室してから会話していた。それぞれの小部屋には、先に入室している人の自己PRのような説明書きが表示されていた。例えば「東京の在住の短髪・顎髭の175.60.29。暇な奴は気軽に声をかけてくれ」といった感じのアピール文を書くことが機能があった。

 ボクは京都に住んでいたので、関西地域の近場に住んでいる人たちの部屋を探していた。でも関西だと目につくのは「大阪」ばかりで、たまに「京都」という言葉があっても、40歳を超えた人ばかりだった。たまにはそういった人たちとも会話していたけど、大体は同じような会話ばかりだった。

 趣味は何?
 今日は何をしてたの?
 どこに住んでるの?
 見た目は芸能人の誰に似てるの?
 どんなHが好きなの?

 そんなことをダラダラと会話していると、あっという間に1時間は過ぎていった。

 チャットを始めた数日間は、新鮮で楽しめたけど1週間もすれば飽きていた。ボクは広く浅く人と付き合うのが苦手で、特定の人と狭く深く付き合うのが好きだ。そういう性格だから、チャットは自分の性格には合わないと思っていた。同じ理由で、ゲイ向けアプリも性格には合わず、すぐに止めてしまった。ボクはチャットサイトがどういったものなのか、大体の事情が飲み込めて興味がなくなっていた。実質上でもチャットサイトをしたのは、1ヶ月間もなかったと思う。

 もうチャットも飽きたし止めようかな……

 そう思いながら、ツーショットの小部屋を眺めていると、あるPR文が目がついた。

 京都市内在住の会社員です。170.59.26。

 ボクは「あっ……京都に住んでる年齢の近い人がいる」と思った。それから緊張して、しばらく迷った後に入室ボタンを押した。この彼がチャットを通して、実際に出会った最初で最後の人になったのだ。

<つづく>

自分の心境の変化に戸惑っている

 先週、仕事場でこんな会話のやりとりがった。

「あの人って性格が’ドS’だよね?」
「むしろ、ああ見えて’ドM’なのかもしれないよ?」

 そんなことを二人の同僚が雑談していた。他部署に年配の社員がいて、その人のことについて雑談していたのだ。その年配の社員はかなり性格がキツイらしく、彼の部下になった社員は次々と辞めていくので有名だった。ボクは二人の同僚の雑談を聴きながら適当に相槌を打って聞いていた。そうしていると、笑いながら同僚の一人が言い出した。

「いや……むしろ今流行りの’LGBT’とかもありえるよね?」

 そう言ってボクに向かって同意を求めて来たのだ。一瞬……ドキッとした。何も答えが思い浮かばなかった。今までのボクなら軽く笑いながら冗談としていなしていたのに、それができなかった。

「そうですね……」

 ボクは苦笑いをするので精一杯だった。

「LGBTのうちどれになるの? ’ゲイ’かな? ’レズ’かな?」

 もう一人の同僚が笑いながら更に話しかけて来た。

「いや〜男だからレズはないでしょ? やっぱりゲイかな?」
「そうでもないかもよ。ああ見えて実は女かもよ?」
「いやいやあれで女はないでしょ? やっぱりゲイだって」
「’L’ってレズの意味なんでしょ? ’G’はゲイの意味でしょ? 残りの’B’と’T’って何なの?」
 
 二人の同僚は盛り上がって話していた。

「LGBTに関してあまり言うと問題がありそうですよね……」

 ボクはようやく頭をフル回転させてからそう答えた。それが限界だった。

「……」

 二人の会話が止まって少し間があって、その後は全く別の話題に変わっていった。

 他の話題を話している同僚を見ながら、「ボクの今の反応って不自然だったかな?」と心配になってきた。でもいつものように気の利いた返答ができなくなっている自分に驚いていた。今までのボクなら「あの人は確かにゲイでぽいですよね?」とか普通に言ってたはずだ。その言葉がどうしても出てこなかった。

 なんだか嘘をつくのが嫌になって来た。無理に嘘をついて、いつかボクがゲイであることを知られて嘘がバレるよりも、少なくとも嘘はついていない状態にしたくなってきた。

 誰から真剣に「神原ってゲイなの?」と質問されたら、恐らく認めると思う。

 今のボクの心境は「ボクは嘘はつきません。嘘をつかないで聞かれたことには答えます。でも聞かれなかったことには答えません」という状態だ。

 ここ一ヶ月ぐらいの間で、急速にボクの中での考え方が変わって来ている。自分でもどうして急に心境が変化しているのか整理がつかなくて怖いくらいだ。

 このサイトで毎日文章を書きながら、ゲイであることに向き合ってきた結果なのだろうか……とも思ったけど、それも腑に落ちない。誰かに相談して、この心境の変化を解きほぐしてもらいたいぐらいだけど、今は一人で落ち着いて心の中の整理をしている。自分の中でも「ヤケクソになってないか?」と心配になっている。だって少し前までは、このサイトで「カミングアウトを全く考えていない」と公言していたからだ。ただ職場でカミングアウトを控えているのは、別に職場の人たちに無理にゲイであることを知ってもらっても、お互いに大してメリットはないと思うからだ。職場の同僚のやり取りを聞いていると、カミングアウトが怖くなってくる。でも……もう何もしないで待っているのも嫌だ。

 待つことに時間を使うのなら、自分から何かに会いに行くために時間を使いたい。

 これから新しく出会う人達には、もう嘘はつかないで答えていきたい。例えそれがきっかけで避けられるにしても嘘はつかないで生きていきたいと思っている。

 う……ん。なんで急速に心境が変化していったのだろう。全くの謎だ。

映画『メゾン・ド・ヒミコ』の感想

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 映画『メゾン・ド・ヒミコ』を見た。この映画を見た当初……サイトでレビューは書かないつもりだった。この映画には沢山のゲイが出てくるんだけど、そのゲイの人たちの姿が酷くて見ていてうんざりしたからだ。ただ時間が経つにつれて、自分の中に腑に落ちてくるものも出てきたで書きたいと思うようになった。

 いつもの通りでネタばれを含むあらすじ紹介なので、映画を見るつもりの人は読み飛ばして欲しい。

 塗装会社で事務員として働く沙織(柴咲コウ)のもとに、春彦(オダギリージョー)が訪ねてくるシーンから始まる。春彦は沙織の父ヒミコの恋人だった。沙織の父親は離婚してゲイバーのママとして働く道を選んでいた。その後、ゲイバーを畳んでから、ゲイの人たちが暮らすための老人ホーム「メゾン・ド・ヒミコ」を創設している。春彦は、その父親が癌で余命わずかと沙織に伝えて老人ホームで働くことを依頼する。自分と母親を捨てた父を憎んでいた沙織だが、給料と遺産が欲しくて手伝いに行くことを決意する。沙織がお金に困っていたのは、亡くなった母親の病気の治療費が原因だった。当初の沙織はホームに入居しているゲイに対して嫌悪感を出していたが、時間が経つにつれて人間関係を築いていく。その老人ホームは、近所の人たちからも不審な目で見られている。そんな中、老人ホームに対して資金を提供していた人(元ゲイバーの客でヒミコの愛人)が逮捕されて、老人ホームは存亡の危機に立たされてしまう。

 ボクはこの映画を見ながら、今年の4月から9月まで放送していた『やすらぎの郷』というドラマと比較しながら見ていた。きっと同じ老人ホームを題材にして描いているからだと思う。
 
 このドラマの中で、脚本家の主人公は認知症だった妻に先立たれて、テレビ業界に貢献した人たちが入居している「やすらぎの郷」という老人ホームに入居している。主人公のキャラクターは、実際にドラマの脚本家を書いている倉本聰(「北の国から」とか有名なドラマの脚本を書いている)に重なって見える。たまたまNHKで倉本聰のドキュメンタリーを見て、このドラマのことを触れていて興味を持ったから視聴してしまった。

 このドラマの最終回で、主人公である石坂浩二が以下の言葉をナレーションして終わる。

 人には誰しも話し相手が必要だ。嬉しいとき。悲しいとき。腹が立ったとき。泣きたいとき。賛成も同意も別にいらないから、ただそばにいて話を聞いてくれうなずいてくれる話し相手がいる。それが妻だった。律子だった。その律子がもはやこの世にいないのだ。律子はもういない。そう思ったら涙がふき出した。
 翌朝、私はレンタカーを運転し、「やすらぎの郷」への家路についた。 
 「やすらぎの郷」。そこには私と似たような孤独をそれぞれ持ちながら、押し隠して生きる悲しい同世代の仲間たちがいる。彼らに会いたい……とたまらなく思った。

 ボクはこのドラマを見始めた時から、きっとこういった結末になるんじゃないだろうか?と思っていた。結局、人間関係によって孤独感は生まれるけど、その孤独感を紛らわせたり癒したりするのも人間関係でしかないと思っていたからだ。このドラマの中で、主人公に対して昔のように脚本を書いてくれと依頼する人たちが何人もいたけど、結局は最後まで主人公は脚本家に戻る道を選んでいない。「仕事」で孤独感を一時的に紛らわせることはできても癒すことは無理だからだ。

 話は映画の『メゾン・ド・ヒミコ』に戻る。

 ボクは映画を見て、歳を取っても別にゲイの人たちが集まって暮らす老人ホームに入りたいとは思わなかった。ゲイではない人たちがいる老人ホームで構わない。少し前に別の記事でも書いたけど、ボクは職場の人たちと話したりしているだけで、寂しさや孤独感といったものを紛らわすことができるようになった。老人ホームに入る年齢になったとして、別に寂しさや孤独感を紛らわせる対象がゲイである必要はないと思っている。もし肉体的な欲求を吐き出したいのなら、年寄りが集まる有料発展場に行くか、ウリ専に行けばいいと思う。もちろん……それまでに別の道を模索していたいとは思っているけど(これが最近書いているカミングアウトしてでも何かしたいという言葉の背景にある)。

 この映画の主人公の女性も、当初は老人ホームに入居していた人たちを嫌悪してしたいたが、時間が経つにつれて人間関係が深くなっていった。入居中に倒れて介護が必要になった人の扱いで喧嘩になり、一旦は老人ホームを離れるけど、最後のシーンで老人ホームの人たちとの関係を戻すことになる。この女性もずっと孤独感を抱えていたけど、老人ホームに入居していたゲイ達も同様だったにちがいない。映画中で沙織と春彦のベッドシーンがあるけど、春彦はゲイなので勃つことができなかった。二人の間には恋愛関係も芽生えることがなかった。それでも春彦は、離れた沙織を老人ホームに戻るように呼びつけた。

 結局、『メゾン・ド・ヒミコ』も『やすらぎの郷』も伝えたいことは同じだと感じた。

 ほんの身近な人達との触れ合いの中から、ちょっとした嬉しいことや悲しいことが起こって、孤独感を感じたり癒されたりする。結局はみんなそうやったお互いに支えあって生きていくんだと思った。

 

愛から遠く離れて<2>

「いいですよ」

 ボクは一緒に彼の家から出ることにした。今まで彼とは肉体関係が終わって1時間もすれば帰宅するようにしていた。彼の家に朝までいたのは、これが初めてだった。「コーヒー飲む?」と訊かれたので頷いた。彼は朝食のパンを焼きながら二人分のコーヒーを淹れてくれた。ボクらはテレビの前のテーブルに座って朝のニュース番組を見ながら食事をした。テレビでは芸能ニュースが流れてたんだけど、ボクは全く興味がなくて、彼が芸能人についてあれこれ話しかけて来るのを適当に相槌をしていた。朝食を食べ終わると皿を洗ったり、歯磨きしたりヒゲを剃ったりしていた。ボクは彼が出勤の準備をする様子を興味深く眺めていた。しばらくすると彼がスーツに着替え始めたので、ボクも自分の服を着て出かける準備をした。
 
「それじゃあ。行こうか!」

 ボクの目の前には、スーツを着た彼がいた。

「スーツ姿……かっこいいですね!」

 ボクは素直にスーツに着替えた彼の姿を見て感動していた。

「ありがとう」

 そう言って少し照れている年上の彼の顔が可愛かった。ボクはカバンを手にとって彼と一緒に玄関に向かって靴を履いた。そのまま外に出るのかと思っていると、彼が急に抱きついてきた。

「これって……新婚夫婦がしてるみたいで凄く恥ずかしいですよ」

 ボクは抱きついたまま照れながら言った。
  
「えぇ?いいじゃん?」といいながら、彼も照れながら笑っていた。

 彼の家は京都市内の四条大宮の裏路地にあった。彼は電車で通勤しているようで、ボクは近くの駐輪場に原付を駐めていたので家を出て大宮通りに出るとすぐに別れなくてはいけなかった。
 
「今日はありがとうございました」

 ボクは駅の改札口の前で頭を下げてお礼を言った。

「じゃ。またメールするね」
「はい。待ってますね」

 それから彼が駅の改札口をくぐってホームに降りて行くのを見送った。

 またメールするね……か。

 いつまでこの関係が続くんだろうと不安の気持ちを抱えていた。ボクにとって彼は好みのタイプではあるのもしれないけど、ボクは彼に恋愛感情は抱いていなかった。それはきっと彼も同じだと思った。だって恋愛感情を抱くには、お互いのことを知らなさすぎるからだ。

 ボクは家に帰ってシャワーを浴びてから大学に行った。そして授業を受けていると彼からのメールが届いた。

今日はありがとう。次の土曜日か日曜日の夜に会えない?
こちらこそありがとうございます。土曜日なら大丈夫ですよ。
じゃ土曜日の夜に俺の家に来れる?
分かりました。楽しみにしてます。
うん。こっちも楽しみにしてるよ。

 ボクはメールを打ち終えて、まだ彼との関係が続くことに安心していた。でも一方で「この先は何か進展があるのかな?」と、漠然とした不安を抱いていた。

 

<つづく>

愛から遠く離れて<1>

 うっすらと目を開けると、目の前には知らない男性の顔があった。

 この人……誰だっけ?

 ボクは名前も知らない人に腕枕をされていた。しばらく彼の顔を見ていたけど体を起こして周囲を見渡した。既に夜は明けて、カーテン越しに朝日が差し込んでいた。ボクがいたのは1LDKの狭い部屋だった。部屋にものは散乱しておらず綺麗に整理されたいた。壁にはスーツが数着かけられていて、彼が社会人で働いていることが分かった。ボクは昨日の夜に脱ぎ捨ててベッドの下に散乱している衣服から自分の下着を探した。

 そうか……昨日はこの人の家に泊まったんだ。

 ボクは下着を身につけて、もう一度布団に入って彼の腕枕に頭を載せた。それからずっと彼の寝顔を見ていた。彼と肉体関係を持つのは、これで4度目だった。それなのに未だに彼の名前も知らないし、彼の仕事も知らない。知っているのは、「たかぽん」というメール上の名前と年齢。あとはこの家の場所だけだった。メールとのやりとりでは、ボクより5歳年上だった。顔はあっさりとしていて実際の年齢よりは若く見えた。身長は170センチくらいで細身のメガネをかけた男性だった。見た感じは職場で仕事をしているというよりは、どこかの大学院にでも行ってそうな雰囲気の男性だった。大学生になってから何人かの男性と関係を持ったけど、この人との関係した回数が一番多かった。

 朝の6時半になると、目覚まし時計のアラームが鳴った。彼は寝起きが悪いようでなかなか起きなかった。ボクは起き上がって「朝ですよ」と彼の体を揺らしながら声をかけていた。

「邪魔だから、ボクは帰りますね」
 
 彼が目を覚ましたことを確認して、ボクはそう言った。出勤の準備を邪魔してはいけないと思った。彼は眠気覚ましに布団の上で体を伸ばしていた。そして眠そうな声で言った。

「朝ごはん食べない?」
「いえ。家に戻ってから食べるんでいいです」
「授業はいつから?」
「2限目の10時半からです」
「じゃ……一緒に家から出ようよ」
 
 どうしようか迷っていたけど、どうせすることもないのでボクは彼の提案に従うことにした。それに男同士で陽のあたる時間帯に一緒に家を出て歩くというシーンに憧れもあった。

<つづく>

漫画『同性婚で親子になりました。』の感想

同性婚で親子になりました。 (本当にあった笑える話)

同性婚で親子になりました。 (本当にあった笑える話)

 

 この本を読み始めた時、本のタイトルを勘違いしていた。『同性婚で親子になりました。』が正式なタイトルなんだけど、『同性婚で夫婦になりました。』と思っていた。そっか日本では「夫婦」になることはできないから、タイトルが「親子」なのか!と読んでいる途中で、本のタイトルを見直して誤解していることに気がついた。ボクは電子書籍で読んだけど読書時間は1時間もかからないと思う。

 内容を簡単に説明すると、八木裕太さん(まんがを書いている作者)と京太さんのゲイの同性カップルの話だ。二人とも性格が「オタク」という共通点があり、気が合って2011年に「同性婚」している。もちろん日本では同性婚はできないので、「養子縁組」という形で同性婚している。養子縁組ということなので、作者の八木さんが京太さんの子供という形になっているため、二人は年の差もほとんどないのに、父と子という関係だ。養子縁組をする際に、両親に同意を得て役所に提出などの経緯が書かれている。実際に養子縁組をするために役所に届け出する際の記入例も書かれている。読んだ限りでは両親の同意さえもらえれば役所の届出はあっという間に終わるようだ。
 
 話のメインは養子縁組の流れだけど、二人の出会いや両親へのカミングアウトや養子縁組するまでの両親の説得など、深刻になりそうな話を明るく感じの絵柄で描いているため、スラスラ笑いながら読めてしまう。

 ボクもこの本を読むまでは、「同性同士で養子縁組まではしなくてもいいんじゃないか?」と思ってたんだけど、ただの同性同士の同居という形だと、①遺産相続ができない。②手術などの同意の権利もない。などのデメリッドもあるなどの紹介されていた。養子縁組をすれば、家族の一員になれるため解決される。ただ養子に入る人の名字が変わってしまう、どっちの家の墓に入ればいいのか迷うなどのデメリッドもあるようだ。特に②手術の同意の権利もないについては、海外の医療ドラマを見ている時に同じようなシーンを何度か見た。同性同士のカップルが病院に来て、延命拒否の意思を理解しているため医師に伝えるけど、後から来た家族が延命を依頼して、同性カップルの片方は他人だから何の権利もないという流れだった。

 この本を読んで、ボクは2つ気になったことがあった。

 まずは1つ目の気になった点は、作者の八木さんが母親にゲイであることをカミングアウトするシーンだ。この二人はカミングアウトする8年間ほど前から、両親が公認する形で同棲している。八木さんも男同士で8年間も同棲してるから、母親は自分がゲイであると感づいているのではないかと思って、父親より先に母親にカミングアウトしている。ところが自分の子供がゲイであると全く気がついていなかったという話がった。
 
 ボクの母親も息子がゲイであることに感づいてるはずなんだけど、本気で問い詰められたことがない。30歳半ばになっても結婚の催促もしてこない。むしろ「結婚って大していいことだと思ってないし結婚しなくてもいいよ」と言ってくるくらいだ。ボクもいつか……正式にカミングアウトすることがあったら母親からするつもりだ。全く息子がゲイだと気がついてなかったら、それはそれでカミングアウトしても困るよなって思った。未だに自分の母親は息子がゲイであることを確信しているのか全く掴めない。ちなみに八木さんの父親は全く理解してもらえない性格で、最初から理解してもらうより、どう養子縁組を認めさせるかについて悩んでいた。きっとボクの父親も同じようなものだと思う。

 次に2つ目の気になった点は、二人が出会うきっかけだ。コミックマートの祭典で、作者の八木さんがゲイ向けの漫画を売っていたらしく、お客で読者の京太さんと出会って文通を始めたのがきっかけだったようだ。公の場でゲイ向けの漫画を描いているので、作者の八木さんも、読者の京太さんもお互いにゲイだという認識があったようだ。

 二人の出会いを読んでて、公の場でカミングアウトしているのって大事だよな……と思った。

 特に今年の11月になってから心境が変化しているけど、ボクも職場ではない別の場所でカミングアウトしてしまおうか?……と思っている。もう有料ハッテン場やゲイ向けの出会い系アプリはコリゴリだ。どうするのか具体的に考えていないけど、もしどこか別の場所でカミングアウトしていて、それがきっかけで職場の人にバレても……もういいかな?と思えるようになってきた。

 この本は養子縁組の解説も丁寧でわかりやすく、その他のサイドストーリーも面白くてオススメです。

同性愛コンテンツの目録を作りたい

前職のノンケ友人(村上)との会話でカミングアウト済み関係です

神原:先日、天神ジュンク堂でLGBT特集の棚を見つけたって記事を書いたんだけど、あまりのうれしさに今週の日曜日に、もう一度ジュンク堂に行ってしまった ヾ(*´∀`*)ノ

 

村上:俺も本屋には行くけど、そんな特集をしてるのは見たことないよ。よかったね ( ・ω・)

神原:ずっと本棚を眺めて気がついたんだけど、このサイト内で自分がやりたいことを見つけたんだ  (・∀・)

村上:やりたいこと? (・・?)

神原:うん。「あぁ……この本棚の目録を作りたいな」って思ったよ ( ・ω・)

村上:LGBT関連の書籍の目録を作るってこと? (・・?)

神原:そうなんだ。少し前から始めてる「同性愛コンテンツレビュー」のカテゴリーなんだけど、あの中で取り上げてる書籍や映画って、他の人のブログで見つけたものだったり、検索して見つけたものだったり、アマゾンの関連リンクで見つけたものだったりしてるんだ。その都度、空いてる時間で同性愛関連の書籍や映画を探してるんだけど、もっと一覧でまとめたページが欲しいなって思ってたんだ。あの棚を見ていて、「あぁ……こんなにも沢山のLGBT関連の書籍があるだ」って改めて思ったよ。サイト内の「同性愛コンテンツレビュー」のカテゴリーも、もっと紹介記事を増やして目録みたいにしたいなって思ったんだ。それにボクは目録マニアだから ( ・ω・)

村上:目録マニアって何?( ̄ー ̄?)

神原:ボクは美術館の展覧会に行くのが好きなんだけど、展覧会に入場する前に出品目録をもらうんだ。出品目録には、作品名だったり所蔵してる美術館名だったり製造年だったり色々書いてるんだ。ボクは展覧会が見終わってその出品目録に気になった作品にチェックを入れて、チェックが多ければ図録を買うようにしてる。そして展覧会のパンフレットを一緒に出品目録を全部スキャンして保管してるんだよね。展覧会に行った日付と展覧会名と美術館名をファイル名に付けてね ( ・ω・)

村上:えらく小まめな作業してるんだね…… ( = =)

神原:ジュンク堂で沢山の本を見ながら、「ボクはこの棚の出品目録を作りたい」って思ったんだ。何よりもボク自身があの棚と出会えることを切望していたわけで、きっと他にも望んでる人もいると思うんだ。このサイトで紹介できるのは、ボクの生き方や考え方に限られてるけど、「へぇ〜こんな本があるんだ」って興味をもって、実際に読んでみたら、いろんな生き方や考え方が書かれてて勉強になるからね。それにボク自身が高橋さんやChuckさんたちが紹介した書籍を買って読んでるわけだから。現在は12個しか記事がないけど、書かなくてはならない記事が現時点で20個くらい溜まってて、地道に月に4件くらいのペースで増やしていくよ ( ・ω・)

村上:どうしたの? 今日は終始で珍しく真面目な発言してるよ…… (゜ロ゜)

神原:たまには真面目に終わるのもよくない? ( ・`ω・´)

村上:それはそうと……立ち読みだけして、ネットショップで買うのは止めなよ(`ェ´)

神原:ぎくっ……そのことを指摘するコメントが投稿されたらどうしようってドキドキしてました ( ̄∇ ̄*)   でも「同性愛」とかの言葉がついた本を買う勇気はまだ持てないんだ……それはそうと先日、プールで泳いでる時に、バンドエイドとか水中にゴミがいくつかあったから、拾って集めてプールサイドに置いてたんだ。気がついたら集めたゴミが消えてて「あれ?」って思ったら、ボクの好きなプールの監視員の彼がゴミ箱に捨ててくれてたんだ。目があったら「捨てときました」って感じで頭を下げてきたんで嬉しかったよ。目と目で通じ合う〜♪ かすかに〜ん 色っぽい〜♪ そういう仲になりたいわ〜♪(工藤静香)って感じだよ (*´∀`*)~♪

村上:また監視員の子の話なの? 彼は君とそういう仲になりたくないと思ってるはずだよ(;´∀`)

神原:一番重要なことは、ボクが触れたものに彼が触れたってことだよ! ボクの贈り物を彼が受け取ったってことだよ! (* ´ω`*)

村上:でもゴミなんでしょ? 君は恋愛経験が少ない子供みたいなことばかり考えてるんだね(´。` )