小学時代。中学時代。高校時代。大学時代。社会人時代。現在。これから先のこと。
このサイトでは、ボク自身のいろいろな時代を書いてきた。
このサイトを定期的に読んでくれている人は、どの時代の文章が一番好きだろうか?
いろいろな時代について書いてきたけど、あくまでボクのゲイの側面だけを書いているだけで、人生の中の一部分にしか過ぎない。自分がゲイだという認識を常日頃持って生きている訳ではない。ゲイだと認識している時間なんて、毎日の一時間もあるかどうかだ。当たり前だけど、ボクの人生の中で起こった出来事では書いていないことの方が圧倒的に多い。
先日、付き合っている彼から
「『高校時代』について文章を書いている時が一番活き活きしているよね」
と言われた。
その言葉は、文章を書いている本人としては意外だった。
ボク自身は一番ゲイとして活動していたのが『大学時代』だったので、このサイトで書く文章も一番気合が入っているのは『大学時代』だ。そして次が『社会人時代』で、それは記憶が一番新しいのが理由だったりする。『中学時代』に関して言えば、この頃からカミングアウトしていたけど、あくまで子供ぽい感じで無邪気だったので、あまり深く悩んでいなかった。
それで、いきなり彼から『高校時代』という言葉が出てきた。
少し前に、ボクの家に置いてあった数少ない漫画本を彼に渡した。彼に「読んだら売ってもいいよ」と言ってあげたのだが、本を渡して数日後「やっぱり『高校時代』が好きなんだね」と電話で言われた。
彼に言わせればボクがあげた本には主人公に共通点があるようだ。
高校生の男子生徒。
性格は内向的。
地味な外見。
背が低く体の線が細い。
クラス内でも地味な存在。
そんな主人公の共通点があるらしく、そういえば、このサイト内のレビュー記事でも書いた『しまなみ誰そ彼』の主人公も似たような要素が多い。ボクが好んで読んでる本は、高校生が主人公の漫画本や小説が多い。
彼は「数ある漫画本の中から、この本を読みたいと思って買ったんでしょ?」と、ちょっと引き気味な感じだった。どの漫画本の主人公の鬱屈とした生々しい内面の描写が多くて、彼に言わせれば「この漫画本を面白いと思うってことは、この主人公たちと同じような感じだったの?」と言いたいのだろう。
ぐうの音も出ないくらい正しい指摘だと思った。
それからボクらは電話上で「『高校時代』に何があったの?」「なぜ『高校時代』なの?」と会話をしていた。ボクは「どこから説明しようか」と考えたけど、思い当たることが多すぎて説明ができなかった。
『高校時代』
まだサイト内で書いていない秘密な出来事のが一番多い時代でもある。
『高校時代』については書いていないことが多い。
でも、まだ書いていないのではない。絶対に書くことができないからだ。
<つづく>