ゲイブログを書く前後<13>

 ゲイブログを書き始めることを決めてパソコンの前に座ったのは、2017年1月25日の夜のことだった。

 いつの時代から書き始めようかな?

 自分の過去の出来事を書いた大量に書き込んだメモ帳をめくってはそう悩んでいた。

 書きやすい時代となると、現在に近い「社会人時代」になってからだと思った。でもなんだか違っているような気がしていた。

 そういえば……過去にあったゲイの人たちと話していて「中学時代や高校時代に同級生にカミングアウトしてました」って言うとみんな驚いてたよな。「俺も子供の頃にカミングアウトしてたよ」なんてゲイと出会ったことがないよな。「むしろ子供の頃は隠していて社会人になってからカミングアウトするか決めるんじゃないの?」って言われたよな。

 そう考えると、ボクと多くのゲイの人たちとの相違点は「中学時代」や「高校時代」にあるような気がした。ちょうどゲイであることをカミングアウトしていた時代とゲイであることを隠していた時代の狭間から書くことに決めた。文章の最初に「大学時代」から書き始める方がいいと思った。

「過去との決別」

 そう文章のタイトルをつけて書き始めた。

 この「はてなブログ」を開始したのは、2017年の2月6日。でもその前に1月25日から「note」で文章を書き始めていた。「note」はサイトデザインなどが統一化されて自由度がないんだけど、もともと文章を書くのがメインのサイトだったので、それでいいと思っていた。ただなんとなく「note」を書いている他の人たちのレベルが高すぎて(イラストを描いたり、音楽を作成したり)、気が引けてしまって以前に書いていた「はてなブログ」に移行してきた。ただその選択は間違ってなかったと後になって思うことになる。

 このサイトを始めた当初は、まさか1年以上も毎日書くことになるとは思わなかった。ボクはあくまで自分の「過去」のことをメインで書くつもりだった。「現在」のことは少ししか書くつもりはなかったし、ましてや「未来」のことを書くつもりなんて全くなかった。でも最近は「それじゃあ駄目なんだよな」と思うようになった。

 長くなったけど、ここまでが「ゲイブログを書く前のこと」。そしてここからは「ゲイブログを書く後のこと」になる。

 ここから先はゲイブログを書き始めて、どんなことが起こったのか?どう気持ちが変化していったのか?を書いていく。

<つづく>